大正11年4月12日

更新日:2022年04月12日

4月12日(水曜日)、午前8時出勤。

戸籍謄本に従事した。

10時半ごろ、有村国太郎氏が来場して、長島書記に面会した。有村氏は、長生館の埋め立て地の件で不服を申し入れた。長島書記は、町長と相談した結果、長生館と交渉する予定。

土木派出所において、池田属が北下町船揚場の設計図について、来場して説明した。町長と相談の上、北下町区長と熟議するはずである。

午後1時、藤田町長母堂の葬儀に参加する。この日は晴朗で盛況だった。午後2時半帰場する。

午後4時10分退庁する。

解説

長生館とは大磯駅の裏手の王城山のふもとにあった旅館です(大正9年4月26日)。長生館の土地の埋め立てが問題になっていたことがわかります。有村国太郎は、薩摩藩出身の実業家で、大磯に別荘を持っていました。

また、池田という属(さかん・ぞく、役職名)から北下町の船揚場の設計図について説明がありました。北下町の船揚場については、大正10年8月10日から懸案となっていた土木事業です。関連事項として、4月4日に海岸道路を船曳場にする提案が北下町の区長からありました。設計図が完成したことで話は一気に進みます。

長生館の件も、北下町船揚場の件も、町長と相談する必要がありましたが、町長が忌引きのため業務に差し支えが出ています。

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