大正11年4月9日
4月9日(日曜日)
第3回本県町村長会が、藤沢の遊行寺で開催された。町長に代わって出席した。総会だったため出席者多数、盛会だった。午前10時から開会、井上本県知事の告辞、その他来賓の祝辞、事業についていろいろと協議があった。午後1時に協議会が終了し、昼食。休憩後、水町袈裟六氏の講演があり、同4時すべて終了して、懇親会が藤沢町の稲毛屋旅館で開かれた。会費は5円。午後6時半頃散会し、帰宅した。
解説
今日の小見助役は、町長に代わり藤沢で開かれた町村長会に出席しました。
この日、講師として招かれた水町袈裟六(みずまち・けさろく)は、佐賀県出身。官僚として大蔵省に入省後、理財局長や大蔵次官等を務め、退官後は日本銀行副総裁、会計監査院長等を歴任し、当時の金融財政・国家財政を担った人物のひとりです。大正2年(1913)には横浜正金銀行の頭取を務めました。
また、懇親会の会場となった「稲毛屋(いなげや)」は、当時藤沢駅前にあり、広い宴会場を持つ旅館として有名でした。会費の5円はかなり高め。立派な宴会が催されたと思われます。
更新日:2022年04月09日