大正11年3月10日
3月10日(金曜日)、午前8時50分出勤。
本日も戸籍謄抄本に従事する。
午後1時ごろより藤田町長が耕地整理のため、平塚町へ出張した。
同3時40分ごろ、三宅議員より学校職員の年末賞与の件につき、照会があった。藤田町長不在のため、同人は明日出場して、町長に面談をするはずである。
午後4時10分退庁する。
解説
耕地整理とは、農地の区画を整えることで、用水や排水などの利便性を高めることを目的とした土木事業です。大正14年1月11日に藤田文次郎が大磯町長を辞職した後、「未済事項」として後任の町長に引継ぎした文書の中に、「高麗ヨリ旭村ヘ通スル道路改修ノ実行 附、高麗区ニ於ケル耕地整理ニ伴フ新道路ニ関スル旭村ト交渉解決ノコト」の項目があります。藤田町長が平塚町へ出張したのは、高麗区と旭村間の耕地整理に関することのためだったのかもしれません。
また、藤田町長が出張していたため、三宅悌吉議員からの学校職員の年末賞与に関する照会への回答は翌日に持ち越すことになりました。
参考
大磯町編『大磯町史』7通史編近現代、p.471
更新日:2022年03月10日