大正11年2月28日
2月28日(火曜日)、午前8時40分出勤。
本日も収入役欠席のため、事務多忙を極める。
本日、藤田町長と三宅議員は、東京神田の阿久津病院へ、怪我した先生の見舞いに行く。
午後3時頃、高松宮殿下が西小磯の梨本宮殿下の別邸を訪問されるため、町長代理として門前で奉迎する。役場に戻らず、そのまま帰宅。
解説
藤田町長と三宅議員がお見舞いに出掛けた東京神田の阿久津病院は、泌尿器病科の専門病院であったようです。明治45年(1912)4月に、第1回日本泌尿器病学会の総会が開催されましたが、阿久津三郎は泌尿器病学会(現在の日本泌尿器科学会)の創立メンバーの一人でした。
日誌に「高松宮殿下」とある高松宮宣仁(のぶひと)はこの当時16歳で、前年に海軍兵学校本科に編入しています。『高松宮日記』(大正10年~昭和22年)が出版されています。
更新日:2022年02月28日