大正10年11月25日

更新日:2021年11月25日

11月25日(金曜日)

午前7時頃、西小磯の馬繋場の損害の件で、上郎氏に交渉するための相談会に参加する。

昨日、豊橋連隊が特別演習の帰路、西小磯に宿泊した。

午後0時10分出勤。収入事務を取扱う。午前中の収入金は、佐藤書記から引き継いだ。

午後4時10分退庁。

午後6時頃、野戦重砲兵第3連隊長 陸軍砲兵大尉 従六位勲六等 杉村康司氏が小生宅を訪問され、馬繋場の損害の件が解決したとの事、報告とお礼を述べられた。町長に一件を報告した。

解説

大正10年(1921)11月17日から20日まで陸軍特別大演習が神奈川県で行われ、当時の皇太子(後の昭和天皇)が初めて統監を行いました。大演習は、東軍・西軍に分かれて行われ、西軍の司令官は梨本宮守正王でした。梨本宮は、大磯に別邸を持っていました。梨本宮の妃・伊都子の日記にも演習の様子が記載されています(小田部雄次『梨本宮伊都子妃の日記』p167~168)。ちなみに、この日、大正10年11月25日に皇室会議が開かれ、皇太子は摂政となりました。

前年の特別演習は大分県宇佐市でした。

豊橋連隊は演習の帰路、西小磯に宿泊しました。馬繋場の損害の件で上郎新二(資産家・上郎幸八の長男)に交渉とありますが、上郎は資産家で、大磯にも広く土地を所有していました。馬繋場の破損の交渉では、西小磯地区の人たちの相談会のお陰で、解決を見たようです。

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