大正10年7月26日
7月26日(火曜日)、午前7時55分出勤。
加藤収入役が出勤する前は、宅地租関係の収入事務に従事した。
加藤書記は、午前9時頃、私用のため早退した。
午前11時頃、藤田町長は海水浴場へ出張し、農学校生徒の水泳状況を巡視された。
人力車夫たちから、海水浴場道路の入口側に人力車の駐車場を設置したい旨、申請があったが、町長の許可は得られなかった。
午後0時20分退庁。
解説
大磯海水浴場は、大磯停車場(大磯駅)から歩いて行ける距離にあったことが、一部の上流階級の人々だけでなく、京浜地区から多くの海水浴客を迎えることができた理由でしょう。藤田町長は、人力車の駐車場設置については、許可しませんでした。
元陸軍軍医総監であった松本順は、大磯が医療行為としての海水浴に適していると考え、海水浴場を開きました。松本自身もリウマチ療養のため、しばしば海水浴に行きたいとの希望を軍部に提出しています。大磯の海は、結核の療養や海水に浸かって病気を治すという目的から、遊泳を楽しむ海水浴に変化していきます。
更新日:2021年07月26日