大正10年7月21日

更新日:2021年07月21日

7月21日(木曜日)、午前7時30分出勤。

本日、猪飼大磯駅長の養父錫太郎氏が逝去され、官舎から出棺される予定。

渡辺書記は海水浴場の無料更衣所を設置するため、海岸へ出張する。

本日は戸籍事務を取扱う。

午後0時30分退庁。

解説

明治39年(1906)3月に「鉄道国有法」によって、鉄道の運営は国有鉄道(国鉄)となり、私鉄は地域輸送のみに限定されました。国鉄の官舎の建築は、「官舎等級及乙号以下官舎標準」(大正5年12月4日)で規定されていました。国鉄には、大正5年(1916)当時、11万人もの人たちが勤務していました。官舎は、大正14年頃には、23,813戸程あったそうです。現在、民営化された大磯駅は、平塚駅長が大磯駅長を兼務しています。

町営になった大磯海水浴場ですが、無料更衣所は浴場の開催にあわせて組み立てられ、海水浴場閉鎖後は翌年までたたまれていたようです。シーズン中でも悪天候が予想される時は、急遽、町役場の吏員によってたたむことがありました。

参考

崎山俊雄・飯淵康一・安原盛彦「戦前期の国鉄における官舎建築の供給制度と平面構成について-その2  明治30年代における鉄道網の拡張と官舎再考の視点を中心に-」(『日本建築学会計画系論文集』75巻648号、2010年)

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