大正10年7月5日

更新日:2021年07月05日

7月5日(火曜日)、午前7時40分出勤。

長者町移街碑の建て直し祝いとして、記念品(お供え扇子)を贈呈されたので、町会議員一同で祝儀として20円を長者町へ遣わした。

本日は、戸籍謄抄本事務と戸籍編成に従事した。中西巡視は引き続き欠席。

午後4時10分退庁。

解説

建て直し祝いをするという「長者町移街碑」とは、初代町長中川良知が、在任中の明治23年(1890)、大火で家を失った南下町の住民の一部を山王日枝神社の裏手に移転させ、私財で援助しながら復興させた功績を称えるために建立された記念碑のことで、長者町に現存しています。明治20年代当時の南下町は、狭い路地に民家が密集して衛生環境が良いとは言えず、開設したばかりの海水浴場に通じる道筋でしたが、環境が決して良い状態ではありませんでした。この移街計画は、住民の生活環境の改善と、増加しつつあった海水浴客に対応するという、その両方を叶えるためだったと言われています。

また、記念品として贈呈された「お供え扇子」とは、白無地の扇子を熨斗(のし)で包んだ物です。扇子は別名「末広」とも呼ばれる縁起物。現在では結納品の中などにしか見られませんが、当時は祝儀の引き出物として一般的なものだったのかもしれません。

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