大正10年5月29日

更新日:2021年05月29日

5月29日(日曜日)、休日。

今日は、自宅で麦刈りをする。

解説

麦秋は、初夏の季語です。麦の刈入は、梅雨入り前に終えるようです。

5月26日には、郡農会で斡旋した麦俵が届き、麦の収穫に間に合いました。大正6年の大磯町事務報告では、5月10日に小学校生徒の手を借りて麦奴(カビが原因の黒穂病で、成長不良の枝葉)の抜取を行っています。その数は、なんと161,122本でした。6月2日、12日には、害虫駆除にも動員されています(『大磯町史』3、p.447)。

大正14年の国府村事務報告、勧業の項にも、麦奴予防とあります(『大磯町史』3、p.461)。明治44年(1911)に、中郡長から小学校生徒の農繁休業について圧力がかかり、その都度、申請するようにとの達しがありましたが、国府地区では戦前までは農繁期の5月26日から6月8日、あるいは5月25日から6月20日まで、短縮授業をお願いして児童生徒の労働力を確保していたようです。機械のない時代に、小学校生徒の手伝いを得て、麦の生産をしていたことがわかります。ちなみに国府地区の農業倉庫で取扱った穀物は、米100俵、大麦1,000俵、小麦500俵と、麦の生産が多かったようです。

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