大正10年4月28日
4月28日(木曜日)、午前7時30分出勤。
午前9時頃、数日前に見つかった男女の溺死者の引取人が、山梨県から役場にみえた。長島主任書記・中西巡視・警察官立会の上で引渡された。
昨日壮丁検査が終わり、本日は抽選のため、町長と渡辺書記が中郡役所へ出張する。
西小磯地区の大正10年度前半期分の町・県税の取立をする。小生は、町長が不在だったため参加せず、役場で事務を行った。本年4月1日現在、戸数1,579戸に対し、3,976円71銭。
午後4時10分退庁後、西小磯地区集会所ヘ立寄り、当日の町・県税2,900余円を役場ヘ納付することを報告した。精算後、添田平左衛門区長と二挺木勝五郎の両氏が町役場に見え、収入役に納付した。
解説
昨日の壮丁検査が終わり、今日は中郡役所で抽選が行われ、合格者が決まります。
男女の溺死者の女性の側の引取りの方が見えました。離れ離れになってしまうのですね。湘南大磯の海はこゆるぎといってとてもゆるやかな弧を描いて静かな波打ち際から東には江の島から三浦半島、西には伊豆半島から箱根の山々そして雪を残す美しい富士山を松並木の上に雄大に望むことができます。亡くなったお二人の慰めになれたでしょうか。
大正10年度前半期分の町・県税の取立に、ご苦労されています。小見助役は責任感の強い方で、帰り道に西小磯地区集会所を訪れて、添田区長たちに収入役への納付を依頼しています。
更新日:2021年04月28日