大正10年10月18日
10月18日(火曜日)、午前7時30分出勤。
今日も収入事務を取り扱う。
藤田町長は、献穀耕作人の渡辺廣三氏と一緒に、献粟を県庁へ持参した。
今日から3日間にわたり、秋季清浄法を実施する。長島主任、中西巡視、加藤書記が西小磯へ出張した。
神奈川県警察部の衛生課防疫監吏の對馬武則氏が来場し、大演習に関する注意をされた。藤田町長に告げ、すぐに衛生主任書記の長島と中西巡視へ申告した。
午後4時10分退庁。
解説
さて、連休明け。収入事務に追われる毎日が始まります。
前日に行われた神嘗祭(かんなめさい)。翌月に実施される新嘗祭(にいなめさい)に向けて、この年の春から大切に育ててきた献粟を、ようやく県庁へ持参することができました。
秋季清浄法は、当時、春と秋に2回行われていた、町内の一斉清掃活動です。今で言うと、清掃週間のようなものでしょうか。衛生にかかわる出来事として、この日は警察から、陸軍大演習に向けて、町内の衛生事情などに関して注意があったようです。陸軍大演習は、軍の統帥である天皇自らが臨席する、当時は一大行事でした。演習を迎え入れる地域は、地域の清掃や道路の整備など、万全の準備を行う必要がありました。
更新日:2021年10月18日