大正10年9月22日

更新日:2021年09月22日

9月22日(木曜日)、午前8時出勤。

渡辺書記は私用のため東京に行き、欠勤。

本日から収入役代理として、収入事務全般を取扱う。

午前10時から中郡役所で献穀粟抜穂式の件を、藤田町長と耕作人の渡辺廣三の両氏で協議された。来る28日、抜穂式を挙行することになった。

午後4時退庁。

解説

加藤収入役は9月20日に任期満了となり、小見助役は収入役代理も兼務することで、多忙な日々が続くことになりました。(日誌を読み続けていると、だんだん小見助役に感情移入してしまい、多忙さが気の毒に思えてきます…!)

献穀粟抜穂式は、9月28日に挙行することになりました。新嘗祭に献上する豊かに実った粟ができたのでしょう。

抜穂式までのお天気が気になり、助役日誌の大正6年から9年までの9月下旬の悪天候の日を調べてみました。天候の記載は少ないのですが、大正6年10月1日は、まれに見る「大暴風雨」、大正7年9月24日「大風雨」、大正8年9月15日「時化(しけ)」、大正9年9月30日「大雨」とあり、実はこの時期は悪天候に見舞われていたことがわかりました。おそらく、これは「台風」なのでしょう。しかし、日誌には「台風」とは記載されていません。

不思議に思ってさらに調べてみたところ、「颱風(たいふう)」は昭和初期に使われ始め、現在使われている「台風」という言葉が定まったのは、1956年(昭和31年)に「同音の漢字による書きかえ」が制定されてから以降、ということです。

抜穂式の28日まで晴天が続くといいのですが…。

参考

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