大正10年9月9日
9月9日(金曜日)、午前8時5分出勤。
本日、海水浴場閉場。小屋掛けを全部片づけた。
午前11時5分、加藤書記と長島書記は、地域のお祭りのため早退した。
今日は戸籍謄抄本に忙殺。
午後0時25分、皇太子殿下が神宮と桃山山陵に御参拝され、大磯駅を御通過されたため、奉送迎した。
同1時退庁。
解説
この日で海水浴場は閉鎖です。海水茶屋も解体されて、大磯の夏が終わりました。
今日は二人の書記が、地元での祭りのために早退しています。この当時は、神社の祭祀に参加することは重要視され、執務時間が半日になったり、準備のために早退することが許されていたようです。小見助役の場合、小見家は白岩神社の社人(しゃにん・神社に仕えて社務に従事する氏子)でしたので、祭礼の準備の日は早退しています(大正9年3月6日参照)。
皇太子が参拝のために出かけた「神宮」とは伊勢神宮、「桃山山陵」は明治天皇の陵墓「伏見桃山稜」のことです。
更新日:2021年09月09日