大正10年9月2日
9月2日(金曜日)、午前7時40分出勤。
午前8時26分大磯駅発にて、東久邇宮妃殿下と二王子殿下は、皇太子殿下の御帰朝を奉迎するため、御帰京された。町長の代理として、停車場へ奉送した。
西小磯定置網旧許可証を、書留で神奈川県庁の水産技師、仙川満多雄氏へ送った。
藤田町長は、町村長会同のため郡役所へ出かけた。
午前10時58分、宣仁親王殿下が大磯駅を御通過、御奉送申上げた。
戸籍謄抄本事務に従事。
午後0時30分退庁。
解説
東久邇宮妃と二人の王子は、8月22日から、神明町にあった米井信夫(よねい・しのぶ)邸に避暑に来ていました(8月22日参照)。この日東京へ戻ったのは、3月からヨーロッパ歴訪をしていた皇太子(後の昭和天皇)が、明日3日に横浜港へ到着し、帰国する予定でしたので、その出迎えのためだったと思われます。また、日誌の記述から、皇太子の弟にあたる宣仁(のぶひと)親王(大正天皇第3皇子)も、列車で大磯を通過し、東京に戻ったことがわかります。
更新日:2021年09月02日