大正10年8月30日
8月30日(火曜日)、午前8時出勤。
本日、渡辺千秋伯爵の葬儀に参列するため、職印を持参しなかった。
午前10時19分大磯発の列車に乗り、品川駅で下車する。歩いて渡辺邸(芝区高輪南町)に向かい、告別式に参列した。御供物料として、大磯町から金5円をお供えした。告別式が終わった後、すぐに帰宅。汽車賃は、品川まで往復1円92銭。
解説
渡辺千秋の告別式は、芝区高輪南町(現東京都港区)の自邸で執り行われました。
渡辺邸は洋館・和館があったようですが、現在は洋館のみ長野県茅野市蓼科高原に、「トヨタ蓼科記念館」として残されています。イギリスコテージ風のハーフティンバー構造です。立面図を、東京都立中央図書館のホームページで見ることができます。
ちなみに洋館を設計した木子(きご)幸三郎は、大磯町にかつてあった三井守之助別邸の設計者でもあります。
更新日:2021年08月30日