大正10年8月28日
8月28日(日曜日)、休日。
昨日27日午後6時14分、病気療養中の渡辺千秋伯爵が薨去された。
解説
渡辺千秋は、長野県岡谷市長地柴宮(おさちしばみや)の出身です。諏訪高島藩の下級武士で、明治維新後は、鹿児島県知事、滋賀県知事、北海道庁長官、京都府知事、宮内省御料局長、宮内大臣などを歴任しました。
実弟の渡辺国武は大蔵・逓信大臣、息子の渡辺千冬は司法大臣を務めています。
大磯では、明治30年(1897)頃から山王町後・南浜岳・池田に11,000余坪の土地を所有し、別邸がありました。
長野県岡谷市の生家は、県宝「旧渡辺家住宅」として保存されています。江戸時代、18世紀の中頃に創築され、その後19世紀中頃に改築されましたが、当時の武家の住宅として全国でも数少ない貴重な建物です。岡谷市の郷土学習館として一般公開されています。
更新日:2021年08月28日