大正9年11月5日

更新日:2020年11月05日

11月5日(金曜日)、 午前8時5分出勤。

本日、佐藤書記は病気で欠勤。

午後0時30分頃、大字西小磯の住宅から出火。居宅1棟、物置1棟、厠、牛小屋等が全焼した。 午後1時半に鎮火。損害は、約1,200~300円とのこと。原因は、過失。 同1時半頃に現場へ出張し、2時半頃に帰庁して町長に報告し、すぐに再び現場へ出張した。

午後6時から、衛生委員・区長・衛生組頭・町会議員を町役場へ召集。町長から衛生展覧会を小学校講堂において、14・15日の両日にわたって開催するとの話があり、協議した。 一同異議なく決議した。 終了後、三引屋に注文した茶菓(代金1円)をいただいて、散会した。

その後、町会議員だけ居残り、町長から高女の寄付金の話があり、協議した。 議員数は少なかったが、おおむね少額の寄付はするべきではないかということで決着し、後は町長に委任することにした。

午後10時散会。すぐに帰宅した。

解説

西小磯の個人宅が全焼する火事がありました。居宅の他に物置や牛小屋も類焼し、書かれた損害金額や、小見助役が現場へ自ら赴き町長に報告したりしているところを見ると、かなり大きな農家だったようです。厠(かわや・トイレ)も焼けたと書かれていて、当時のトイレは母屋とは別棟だったことも分かります。

3日付けで町長が警察署と協議した「衛生展覧会」は、14~15日の日程に決まりました。2回目を18日に予定していたが中止になったと、日記の欄外に記されています。

寄付金の話が出た「高女」とは、県立平塚高等女学校(現・県立平塚江南高等学校)のことで、この年の12月に県から設立認可が下り、翌1921年(大正10年)4月に開校しました。この時期は、開校に向けて周辺地域の自治体等に寄付の働きかけが行われていたものと思われます。

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