大正9年11月4日

更新日:2020年11月04日

11月4日(木曜日)、 午前6時30分出勤。

本日、皇太子殿下が大演習御統裁のため九州地方へお出で遊ばされるとのことで、午前7時26分に大磯駅を御通過され、藤田町長と共に奉送した。

午前10時10分頃、佐藤書記が病気のため早退。

午後2時、池田郡書記が北本町防波堤上の貸地の件で来場。町長と談話し、30分後に退場した。

午後3時20分、加藤収入役が私用で茅ヶ崎へ行ったため、早退。

午後4時10分退庁。

解説

この日、小見助役は早朝に出勤し、皇太子(後の昭和天皇)が乗車した列車を奉送しています。 これは、皇太子が現在の大分県宇佐市で行われた陸軍特別大演習に行啓した時のことを指していると思われます。

大正時代には年一回秋に、天皇を大元帥として数万人規模の将兵による大規模な演習(戦闘の訓練)が各地で行われました。開催地として選ばれた県は、官民あげて受け入れ態勢を整えました。将兵等への対応はもちろん、天皇が行幸するとあって準備は膨大な作業になりましたが、演習後に開かれる御宴会・特産品の天覧・お買い上げ・侍従や来賓による視察観光など、地域にとって滅多にない宣伝の好機となりました。また、当時の人々にとっては、天皇や皇太子の姿を間近で見られる可能性がある貴重な機会でもありました。もちろん、軍にとっては大規模な模擬戦闘と行軍で、軍隊の活動や存在を示すことができ、当時の社会では、大変重要な出来事であったと言えます。

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