大正9年11月1日
11月1日(月曜日)
本日は、前日の天長節の振り替えとして休日。
午前9時より明治神宮鎮座式を行う。官民合同遥拝式あり。小学校講堂正面に祭壇を供え、藤田町長の式辞、高麗神官の祝詞があり、終わって吉野郡長以下の玉串奉奠があった。 町長が閉会の辞を告げ一同散会した。ちょうど午前11時頃だった。
解説
この日は、明治神宮の鎮座祭が小学校で行われました。東京代々木の本宮での行事に合わせ、全国各地でこのような鎮座祭が行われたものと思われます。
明治神宮の祭神は、明治天皇と昭憲皇太后。天皇と皇后の崩御後、東京に神宮をという機運の高まりを受け、1915年(大正4年)5月1日に創建の決定が発表されました。今年は、創建されてちょうど100年にあたります。
造営には全国から1万人を超える国民が労力奉仕として参加し、全国からの献木約10万本を青年団が勤労奉仕で植栽し、周囲に人工林を作りました。当時の林学の学者達が「永遠の杜」を目指し、照葉樹を中心として構成した杜は、100年の時を経て自然淘汰が進みました。現在では、学術的にも貴重な生態系を育む原生林となっています。
更新日:2020年11月01日