大正9年8月6日

更新日:2020年08月06日

8月6日(金曜日)、午前7時30分出勤。

皇太子殿下が大磯駅を御通過。朝香宮妃殿下が当駅に下車され、村井別荘へお越しになる。

午後1時から土木委員を召集、出席者は青木・三宅・渡辺の3名と町長・助役が参加した。 内容は、東小磯三井邸前石橋修繕の件について。後から郷土委員が出席。石橋修繕の件については、現場を確認した上、応急修繕することとなり、道路法に基き主要道路を指定した。芥捨場の道路及び捨場については、奥山氏に作得料を支払うこと。 その他、数件の案件があった。

本日は、松月に弁当を3本と、三引屋に餅菓子を注文、代金は1円。その他にアイスクリームを7皿注文。

午後5時半頃散会し、帰宅。

解説

8月2日から村井別荘を訪れている朝香宮殿下の元へ、妃殿下もいらしたようです。

奥山氏に支払う「作得料」とは、本来小作人が払う年貢のことですが、ここでは恐らくごみ捨て場として借り上げる土地使用料の意味だと思われます。

土木委員会が開かれて多くの事案が協議されました。町長や小見助役も出席。この日は、いつもと違って弁当や茶菓子の他に、アイスクリームを注文しています。当時、アイスクリームは高級嗜好品で、どこでも食べられるという物ではなかったようですが、大磯は別荘地だったので、夏場に提供する店が数軒あったようです。日本におけるアイスクリームの歴史を調べると、大正9年(1920年)当時は、製造の工業化が始まったばかり。値段は書いてありませんが、まだまだ贅沢品だったでしょう。この日はとりわけ暑い日だったのかもしれません。

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