大正9年6月1日
6月1日(火曜日)、午前7時50分出勤。
栢木書記は横浜へ出張のため欠席。佐藤書記は出勤した。
今日から戸籍に関する手数料が改正になった。
午後1時、戸田技術員は養蚕上蔟の私用のため早退した。
午後4時10分退庁。
解説
養蚕上蔟(ようさんじょうぞく)とは、糸を吐き始めたカイコを、繭を作る蔟(まぶし)に移す作業のこと。かつては養蚕の工程の中で最も労力が必要な作業でした。戸田技術員は伊勢原の出身です。当時は県内でも養蚕業が大変盛んだったので、手伝いに行ったのでしょう。小見助役も昨日、同じ理由で遅刻しました。当時はこのような理由での早退が認められていたということですね。
更新日:2020年06月01日