大正9年3月2日

更新日:2020年03月02日

3月2日(火曜日)、午前7時40分出勤。

戸籍謄抄本に忙殺。

県土木課から斎藤氏が出張してきた。耕地整理と神明町の下水に関して内々に話をした。これは町長が対応した。

午後2時土木委員および十一日会員を役場に召集し、秘密会を開いて旧役場庁舎の件と朝倉校長の件を協議した。さらに、片野留吉氏を役場に招いて旧庁舎の件を協議した。片野氏は、延期を申し出た。朝倉校長の退職については、藤田町長へ一任した。

午後6時に退庁。

解説

今日も小見助役は戸籍事務に忙しかったようですが、一方で2つの大きな事案についての動向を記しています。 密談とか、秘密会という書き方をしていて気になるところですが、要するにあまり公にせず、ごく一部の関係者のみで意見調整をしたということでしょうか。十一日会員については詳細はわかりません。

旧役場庁舎は最終的に売却され、片野留吉が購入しました。そのために色々準備や調整が必要だったのでしょう。この日はどうやら、売却契約を延期したようです。

朝倉校長とは、明治12年(1879)に大磯小学校に教員として赴任後、第2代校長を明治27年から大正9年まで務めた朝倉敬之(よしゆき)のことです。当時年齢は55歳。ちょうど退職の時期となっていました。長く親しまれてきた朝倉校長先生。町にとっては一大事です。この後の展開はどうなるのでしょうか。

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