大正9年3月1日

更新日:2020年03月01日

3月1日(月曜日)、午前8時10分出勤。

例により、8時から事務を取り扱う。戸籍謄抄本に忙殺。

中郡書記香取博義氏が神奈川県庁へ栄転された。

午後7時から小学校において修養団組織のため、島氏の講演があった。藤田町長は参加した。小生は参加しなかった。

午後4時20分退庁。

解説

この日から執務時間が変わりました。当時、町役場の開庁・執務時間は季節によって異なりました。3月1日から7月10日と9月11日から10月31日は午前8時~午後4時、7月11日から9月10日は午前8時~正午、11月1日から2月末日は午前9時~午後4時でした。夏の間は正午までとかなり短く、真冬の季節は開庁が遅くなっています。

「修養団」とは、1906年(明治39年)に青山師範学校(現・東京学芸大学)に在籍していた蓮沼門三によって「美化運動」として始められた同好会的な学生運動でしたが、それが発展して「精神の修養」を重視する社会教育運動のための団体「修養団」となりました。1909年(明治42年)に渋沢栄一の支持後援を得たことをきっかけに、政財界・教育界から広く後援を受け、青年団の活動や労務者講習会と結びついたりしながら各地に支部を展開し、1916年(大正5年)から10年間で団員数が3,000人から66,718人まで拡大しました。この日記に書かれた講演会は、まさにその時期にあたります。太平洋戦争中には、国家主義者等の大いなる期待のもと、戦時体制を支える団体として620万人もの団員を抱えて活発に活動しました。「修養団」は、戦後GHQによって大部分が解散させられましたが、現在でも公益財団法人修養団として企業向けの新人研修などを提供しています。

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