大正9年2月7日

更新日:2020年02月07日

2月7日(土曜日)、午前8時26分大磯駅発の列車で、東京牛込区矢来町在住酒井忠道伯爵の葬儀のため出張した。式は神式で、告別式は午前10時から12時まで、自邸において執り行われた後、小石川区音羽町護国寺の墓地に埋葬され、これに会葬した。午後6時頃帰宅。

今日は、渡辺主任書記が土澤村役場で行われた戸籍研究会に出張した。

解説

当時の大磯町において、ゆかりのある華族の葬儀に会葬することは当たり前のことでした。

酒井忠道伯爵は、1851年(嘉永4)小浜藩主の長男として生まれ、23歳で家督相続、33歳で伯爵を叙爵、1891年(明治24)から1897年(明治30)まで貴族院伯爵議員を務めた人物です。大磯駅裏手の山際に別荘を持っていました。

小見助役が葬儀に赴いた東京牛込区矢来町の自邸とは、現在の地番で新宿区矢来町38-8。もともとは小浜藩酒井家下屋敷で小堀遠州作の庭園もあったとか。立派なお屋敷だったことでしょう。今ではごく普通の矢来町公園となって、小浜藩邸跡という小さな石碑が建つのみです。

伯爵が埋葬された護国寺は、1681年(天和元)徳川綱吉の母桂昌院の発願で建立されたという由緒ある寺院で、多くの華族や名士(大隈重信・山縣有朋等)のお墓があります。現在の地番は、文京区大塚5-40-1です。

また、渡辺書記が出張した土澤村役場は、現在の平塚市土屋にありました。戸籍研究会は戸籍事務に関する研究会。近隣町村の役場で度々開かれ、担当書記が出張していました。

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