大正9年1月12日
1月12日(月曜日)、午前8時30分出勤。
加藤収入役が欠席したため、収入事務を取り扱いながら、戸籍謄抄本の事務にも忙殺された。
午後1時から衛生委員・区長・衛生組合長を役場楼上に召集し、感冒性流行予防として、5歳以上60歳以下の町民に対して予防注射することを協議する。助役・衛生主任巡視も参加した。近いうちに実施することにする。午後3時30分散会。
午後4時20分退庁。
解説
感冒とは、いわゆる風邪のことで、流行性感冒はインフルエンザの和訳です。日記には、感冒性流行と書いてあるため、そのまま表記しています。
日記が書かれた前年の冬、有名なスペイン風邪の流行が始まります。日本には、翌年、まさに日記が書かれたこの頃が流行の真っただ中でした。世間では予防注射の接種がすすめられ、大磯でも予防注射を実施することが決まりました。
更新日:2020年01月12日