大正9年1月7日

更新日:2020年01月07日

1月7日(水曜日)、午前8時24分大磯駅発の汽車で外出。原宿駅で下車し千駄ヶ谷穂田在住の片岡七郎大将の葬儀に参列した。青山祭場において神道式の葬儀を執行。午後2時に始まり午後3時に終わった。墓地下から電車で品川に行き、品川から鎌倉をまわって午後8時頃帰宅した。

解説

片岡七郎は、鹿児島県出身の海軍軍人。日清・日露戦争で功績をあげ大将に進級、男爵となった人物です。大磯駅近くの線路より山側に居宅(別荘)を持っていました。当時、大磯町では、町内に居住したり、別荘を所有したりしている華族や著名人に対し、元日の御挨拶を始めとして、冠婚葬祭にはその身分や功績に合わせた対応を必ずしていました。今回の参列はその一環です。

千駄ヶ谷穂田は現在の渋谷区、青山祭場は現在の港区南青山にあり、墓地は現在の府中市多磨霊園です。小見助役は大磯駅からは汽車(東海道線)を使っていますが、帰路は電車と書いています。当時、東京市内から郊外にかけて市電(路面電車)が普及しつつありました。故人が埋葬された多磨霊園からの帰路にその市電を利用し、更に横須賀線を経由して帰宅したことがわかります。丸一日がかりの出張です。疲れた事でしょうね。

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