大正9年1月1日
1月1日(木曜日)、午前7時から大磯小学校に於いて拝賀式を行った。町長・助役・名誉職がこれに参加。式が終了し、校舎内で茶菓子のもてなしを受けてから散会した。その後、町内の別荘その他に年始の挨拶に行った。
解説
現在の元日の過ごし方と言えば家族や友人等とゆっくり過ごすのが一般的ですが、この当時は全国のあらゆる学校で一斉に、職員生徒児童を始め町長など行政の責任者等が参集して「拝賀式」を行いました。「拝賀式」とは、天皇皇后の御真影(肖像画)に拝礼し、君が代を奉唱する儀式のことです。朝の7時から始めたようですから、寝正月というわけにはいかなかったことでしょう。堅苦しい式の後にはお茶やお菓子がふるまわれたと書かれていますが、集まった子どもたちにまんじゅうなどが配られたという話もあります。子どもたちには楽しみだったかもしれませんね。
小見助役は、このあとすぐに町内の主だった所に年始の御挨拶に行っています。特に当時町内に多数存在した別荘への御挨拶は、本当に大事な仕事の一つ。日記の中でも折々に記載されていますが、大磯町の特殊な一面と言えるでしょう。
更新日:2020年01月01日