【吉田茂資料紹介】旧吉田茂邸建物写真

更新日:2021年07月18日

大磯町郷土資料館が令和3年3月末に発行した『資料館資料19 吉田茂関連資料目録(一) 吉田家旧蔵資料』に収録されている資料を、順次ブログにてご紹介しています。

旧吉田茂邸建物写真

吉田家旧蔵資料には多数の写真があり、
なかには吉田茂が暮らしていた当時の建物の様子がわかるものも含まれています。

例えば、この写真。

応接間棟外観

昭和22年頃建てられた吉田邸の写真です。

現在、「応接間棟」と呼んでいるこの建物は、大阪松竹座や京都の弥栄会館など劇場建築を多数手がけた建築家・木村得三郎が設計しました。1階部分は応接間として、2階は吉田茂のプライベートの書斎・寝室として使用されました。

よく見ていただくと、この写真、現在の建物と大きく異なっていることがわかります。

注目いただきたいのは、1階部分の木戸。
実は、昭和20年代はこの木戸が吉田邸の正面玄関でした。

現在の旧吉田茂邸の玄関はこちら。

旧吉田茂邸玄関

現在の玄関は、昭和30年代後半に、近代数寄屋建築で有名な吉田五十八(よしだ・いそや)が改築した部分です。
向かって右上の部分に、応接間棟2階部分が写っています。

昭和20年代当時の玄関の中の写真もあります。

それが、こちら。

昭和20年代 旧吉田茂艇玄関内部

昭和20年代 吉田邸玄関内部

玄関内部は、床が板張りで、天井は竹を使用した格天井のような作りであるように見受けられます。

なお、上の写真と同じ場所を撮影した現在の建物がこちらです。

旧吉田茂邸玄関内部(現在)

現在の様子(昭和30年代吉田五十八改築部分の復元)

基本的な建物の構造は吉田五十八が改築したあともほとんど変わっていませんが、床が絨毯となり、天井はクロス張り、また、応接間手前の扉が布張りになるなど、細部が変わり、印象が随分と異なって見えます。

吉田茂が建物の設計を依頼した二人の建築家、木村得三郎と吉田五十八。それぞれの建築家の個性が、建物の増改築を通して表れているといえます。

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資料館資料19は郷土資料館および旧吉田茂邸の受付で販売しています。

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