【吉田茂資料紹介】シガーケース
大磯町郷土資料館が令和3年3月末に発行した『資料館資料19 吉田茂関連資料目録(一) 吉田家旧蔵資料』に収録されている資料を、順次ブログにてご紹介しています。
シガーケース
木製シガーケース
(縦37.5cm×横42.0cm×高さ12.0cm)
今回は、吉田茂が愛用していたシガーケースをご紹介します。
吉田茂といえば、ブリティッシュ・スタイルのスーツと葉巻を連想される方も多いのではないでしょうか。
「和製チャーチル」とも呼ばれた吉田は、葉巻を愛飲していました。当館が所蔵する資料のなかにも、葉巻の箱やマッチ、灰皿など吉田の愛用品がいくつかあります。
この木製のシガーケースは葉巻を入れるためのもので、中は4つの空間に仕切られ、それぞれに中蓋がついています。
吉田愛用のシガーセット
上の写真は、吉田が葉巻を吸うときに使用したシガーセットです。
中央にハバナ産の葉巻「LA CORONA(ラ・コロナ)」の箱。中央向かって左は「BRYANT & MAY(ブライアント・アンド・メイ)」、右は吉田家の家紋である細桜があしらわれたマッチ箱があり、ほかにはシガーカットなどもおかれています。
吉田は道具にもこだわりがあり、一度気に入ったものは長く使う習慣がありました。吉田の三女・麻生和子の回想によると、戦後の日本のマッチは軸が細く折れやすかったために、わざわざイギリスから丈夫なブライアント・アンド・メイのマッチを取り寄せていたそうです(麻生和子『父吉田茂』新潮社)。

自宅のソファーに座り、葉巻に火をつける吉田茂
今回ご紹介した資料は、大磯町郷土資料館常設展示室にて、7月2日(金曜日)より展示予定です。
ぜひこの機会にご覧ください。
更新日:2021年06月24日