モグラ塚を掘ってみたら

更新日:2021年01月23日

寒い日が続きますが、みなさん元気にお過ごしですか?

旧吉田茂邸・県立大磯城山公園では紅梅が咲き始めました。

春への第一歩ですね。

 

郷土資料館は新型コロナ感染症の感染拡大防止のためお休みしていますが、職員は出勤しています。

今回は資料館周辺の発見をお伝えしますね。

 

先日、郷土資料館の玄関脇に土の山を10個ほどみつけました。

大きいもので直径30センチほど。

きれいな円すい形のものもあります。

 

モグラの掘ったあと(モグラ塚)じゃないかという話になり、掘り返してみました。

モグラならトンネルが続いているはずです。

moguraduka

土の山をいくつか掘ってみましたが、その下にトンネルがある様子はなく、

工事の人が運んだ土だったのか?と思いだしたころ、

掘り当てました!!

トンネルです。

moguraduka1

 

 

この土の山は間違いなくモグラ塚です。

モグラは草の根っこをちぎりながら穴を掘り進めたのでしょう。

切れた根っこが見えます。

モグラのパワーを感じますね。

 

地面から10センチ程度下の土の中に、地面と平行にトンネルは続いているようです。

トンネルの幅は5センチ程度。

このあたりに住むアズマモグラのトンネルでしょう。

硬くて掘るにはずいぶん時間がかかりそうな地面ですが、

だからこそきれいなトンネルが残っています。

この土の山はモグラが掘って出た、いらない土を地上に押し上げたものです。

モグラがこのトンネルをよく使っている場合は、

トンネルが壊れているとすぐ修理をするそうです。

 

4日後、掘り返した穴を見に行きましたが、

トンネルを修理した様子は見られませんでした。

その3日後、もう一度様子を見に行ったところ、

トンネルを直した跡があったのです!

私が掘り返したトンネルの入り口の上に、

小さな小さなもぐら塚ができていました。

数日おきに使う程度で、

日常的に使っているトンネルではないのかもしれません。

 

モグラのトンネルの中には、巣やトイレや貯蔵庫があります。

その中でも面白いのは貯蔵庫です。

貯蔵庫にはミミズを集めて貯めておきます。

貯蔵用にする場合、モグラは捕まえたミミズの頭をちょっとかじります。

ミミズは頭をかじられるとうまく動けなくなります。

そのミミズを貯蔵庫に集め、土で塗り固めます。

ミミズは仮死状態のまま、1か月以上も生きています。

新鮮なエサを貯めておくなんて、すごい習性ですね。

 

城山公園内には、郷土資料館のちょっと先に落ち葉の山があり、

ミミズやたくさんの虫が住んでいます。

エサがたくさんあることは間違いありません。

地面の下のモグラの世界を、もっともっとのぞいてみたくなります。

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