高来神社の山神輿が行われました

更新日:2018年11月16日

21日(金曜日)、高麗にある高来神社の春季例祭が行われました。この例祭では、夕刻から「山神輿」の渡御が行われます。

山神輿のお発ち

「山神輿」とは

高麗山の男坂と呼ばれる坂を駆け上がる行事です。大磯町の無形民俗文化財に指定されています。高麗山は湘南平の東側に位置する海抜165メートルの山です。ふもとには高来神社の遥拝殿があり、山頂には「ダイドウのお宮」と呼ばれる上の宮がありました。標高165メートルとはいえ、急な斜面のある山です。普通に担ぐことはできないため、オヤヅナと2本のヨコヅナを使って登っていきます。

どうやって神輿を上げるの?

男坂は整備されているとはいえ、山道です。その山道を何人もの人が引っ張る綱によって、引っ張り上げられていきます。オヤヅナと呼ばれるメインの綱と、神輿が横転しないように支えるヨコヅナをかけながら登っていきます。オヤヅナにはたくさんの人がついて、たるませないようにしながら引っ張ります。一方、ヨコヅナは「海」と「山」と呼び分けられており、「海のヨコヅナを引け」、「山の方をゆるめろ」というような呼びかけが行われます。
神輿をスムーズに運ぶためには、綱を引く人たちと神輿を担ぎあげる人たちの息をあわせる必要があります。

山神輿

どんな人が参加しているの?

地域の方々が中心となって山神輿は行われますが、ここ数年は東海大学柔道部有志のみなさんが参加しています。
山頂のダイドウと呼ばれる場所には、以前はお宮がありましたが、現在はその土台のみが残っています。何度も休憩しながら宮跡にたどり着くと、その前にある空き地(境内だった部分だと思われます)で、みこしを担ぎます。今年メインとなって担いでいたのは大学生のみなさんで、見ているこちらがひやひやするくらい激しく神輿を振っておりました。
その後、神輿や宮跡に着座し、二日後に、今度は女坂と呼ばれる比較的ゆるやかな参道を通り、ふもとまで下りてきます。

着座

行事の継続と外部の人々

上述のとおり、山神輿には東海大学の学生が参加をしています。山神輿は人手が必要な行事です。彼らの存在は、欠かすことのできないものだといっても、過言ではないと思います。今後、少子高齢化が進み、行事の維持にさまざまな問題が生じたとき、外部の人々のかかわりは、さらに重要なものになってくるのではないかと思われます。

ご興味のある方は、ぜひ来年の例祭に足をお運びください。また、当館では山神輿をはじめ、町内の祭礼のようすを常設展示室で映像として展示をしています。お立ち寄りの際には、ぜひご覧ください。

 

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