通電火災に注意しよう

更新日:2024年11月28日

令和6年1月1日に発生した能登半島地震における火災の主な原因は、電気火災によるものといわれています。また、阪神・淡路大震災や東日本大震災の火災原因においては、約6~7割が電気火災によるものであったと考えられています。

なお、地震の揺れなどの影響で停電した後に電気が復旧することで発生する火災を「通電火災」といい、電気火災の主な原因だと考えられています。

通電火災」を防ぐための注意すべき点について考えましょう。

                    

通電火災は防げます!

通電火災の原因は?

●停電が復旧した際に…
地震によって散乱した室内で停電の復旧に伴い、電気ストーブや照明器具が通電した際に、近くの可燃物に引火する場合があります。

●火花の発生により…
地震により電気配線の被覆や電気機器本体が損傷している状態で通電すると火花が発生することがあります。その火花が可燃物や漏れているガスに引火することで、火災になる場合があります。

●配線が濡れた状態で…
地震以外でも台風などの風水害による停電の際にも、雨漏りなどでコンセントや天井裏の配線が濡れた状態で復旧してしまうと、トラッキング現象やショートを誘発し、火災になる場合があります。

※トラッキング現象とは、
コンセントにプラグを長時間差し込んだままにしておくと、コンセントとプラグの隙間にチリやホコリが溜まり、そのホコリが空気中の湿気を吸収することで、漏電して発火する現象のことを言います。

通電火災の恐ろしさ

通電火災の恐ろしさは、災害が発生して時間が経過した後に発生するという点です。
住民が避難した後の無人の室内から出火するため、発見が遅れ、初期消火ができずに被害が拡大する危険性があります。

対策方法は?

【事前対策】
●家具の転落防止対策を行う
地震による家屋の倒壊や家具の転倒により、電気配線などが破損したり、ストーブなどの暖房器具に可燃物が接触することによる火災の発生を防ぐことができます。


 ・なるべく部屋に物を置かない
 ・家具類を壁にL型金具でネジ止めする
 ・キャスターをロックする
 ・テーブル・椅子に滑り止めをつける


●安全装置付きの暖房機器を使用する
暖房器具が転倒した際、電源を遮断する安全装置が搭載されている製品なら、地震による通電火災を防止できます。


感震ブレーカーを設置する
感震ブレーカーを設置することで、地震の大きな揺れを感知した際にブレーカーのスイッチを自動的に落とすことができます。復旧した際に電気を遮断しているため、通電火災を防止できます。

〇分電盤タイプ
・内蔵型 
分電盤に一定の震度を感知して電気を遮断する機能が付いたもので、基本的には全ての電気が遮断されます。
※電気工事が必要 …約5~8万円
 

・後付型 
分電盤に感震機能を外付けするタイプで、漏電ブレーカーが設置されている場合に設置可能です。
※電気工事が必要 …約2万円
 

〇簡易タイプ:おもり、バネ、電池 
一定の震度により「おもり玉」が落下することでブレーカーを遮断する「おもり玉式」や、地震の揺れを内部センサーが感知するとバネが作動して、ブレーカーを遮断する「バネ式」、地震の揺れを内部センサーが感知し、接続するマイコンに信号を送ることで作動する「電池式」があります。
※電気工事が不要、ホームセンター等で購入可能 …約3,000円~4,000円程度
 

〇コンセントタイプ 
コンセントに内蔵されたセンサーが揺れを感知し、当該コンセントからの電力供給のみ遮断します。
※ホームセンター等で購入可能 …約5,000円~2万円

 

【停電した時の対策】

停電中は、電気機器のスイッチを切り、電源プラグを外しましょう。
そして、通電火災を防ぐために最も有効なのは、「避難する前にブレーカーのスイッチを落とす」ことです。

※災害発生直後は、自分自身の身の安全を守ることを最優先にしてください。


【通電が再開した時の対策】

コードや配線が破損していたり水が付着していたりすると、通電火災が発生する恐れがあるので、通電が再開した際は、安全を確認してから電化製品を使用しましょう。

 

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