旧池田成彬別邸（西園寺公望別邸跡）の町指定文化財（建造物）の指定について

　国土交通省関東地方整備局、神奈川県、大磯町では「明治150年」関連施策の一環として、神奈川県中郡大磯町に位置する伊藤博文邸跡（旧滄浪閣）等の建造物群及び緑地を「明治記念大磯邸園」として整備する事業を進めています。

　このたび、旧池田成彬別邸（西園寺公望別邸跡）が大磯町指定有形文化財（建造物）になりましたことをお伝えします。詳細は以下のとおりです。

大磯町教育委員会告示第11号

　大磯町文化財保護条例（昭和46年大磯町条例第19号）第３条第１項の規定に基づき、大磯町指定有形文化財に指定する。

　　令和３年10月22日

大磯町教育委員会教育長　　熊澤　久

指定する文化財

概要
旧池田成彬別邸（西園寺公望別邸跡）３棟1基

主屋、車庫、ポンプ室、門

所在地　大磯町西小磯68番地（明治記念大磯邸園内）

所有者　国土交通省 関東地方整備局　国営昭和記念公園

　　　　事務所長

構　造　主屋：鉄筋コンクリート造（一部木造）、地上2階地下１階

　　　　車庫：鉄筋コンクリート造（一部木造）、　地上2階

　　　　ポンプ室：鉄筋コンクリート造地下１階

設計者　曾禰中條建築事務所

施工者　竹中工務店

建築年代　昭和７年12月11日竣工

特徴等　旧池田成彬別邸（西園寺公望別邸）は、

　　　　内閣総理大臣を歴任した西園寺公望の別邸跡地に、三井合名会社筆頭常務

　　　　理事や日本銀行総裁、大蔵大臣を歴任した池田成彬の別邸として昭和7年に

　　　　建てられました。設計は曾禰中條建築事務所、施工は竹中工務店によるも

　　　　ので、生活空間の全てが洋式といった昭和初期としては数少ない本格的な

　　　　洋館建築です。洋館の主屋だけではなく車庫やポンプ室、門を含め、ほぼ

　　　　当時の建築が現存しています。英国風の様式を意識した意匠とともに、鉄

　　　　筋コンクリートの堅牢な造りは、昭和初期の建築技術を伝える貴重な建物

　　　　として評価できます。

※大磯町指定文化財はこれまで、鴫立庵、旧島崎藤村邸、旧滄浪閣など合計32件が指定されていますが、今回の指定で33件となりました。