【吉田茂資料紹介】愛犬アルバム

更新日:2021年05月13日

 

大磯町郷土資料館が令和3年3月末に発行した『資料館資料19 吉田茂関連資料目録(一) 吉田家旧蔵資料』に収録されている資料を、順次ブログにてご紹介していきます。

愛犬アルバム

在宅時間が増えたことをきっかけに、ペットを新しい家族として迎え入れる人が増えているようです。
ペットのフォトブックは現代では当たり前になっていますが、吉田茂の遺品にも、相当な愛犬家ぶりを示す資料があります。

愛犬アルバム3冊

愛犬のアルバム3冊(左から(1)他家のワンちゃん、(1)家のワンちゃん達、(2)家のワンちゃん達)

 

今回吉田家から寄贈された資料のなかには、吉田の愛犬の写真ばかりを集めたお手製のアルバム3冊があります。綴じひもには犬柄のリボンが使われるなど、凝ったつくりのものです。

3冊のアルバムには延べ175枚の写真が収められていますが、人間はほとんど写っていません。犬だけを見つめた写真が並んでいます。登場するのは、昭和30年代に吉田が飼っていた犬たちと、吉田家で生まれ他家へ里子に出された子犬たちです。

サンタクロースの衣装を着たケアーンテリア

「(1)家のワンちゃん達」より

 

「家のワンちゃん達」と題されたアルバムは2冊あります。サンタクロースの衣装を着たテリア、ちょっとした動物園のような広い犬舎でのびのびと暮らすシェパード犬。大磯の自宅でたくさんの犬たちを愛でて暮らした吉田の、温かな眼差しが感じられます。

アルバムの各ページには、愛犬の名前や撮影日などが丁寧に添え書きされています。写真の裏側にもメモが多く書き込まれており、愛犬たちの血縁関係がわかります。

旧吉田茂邸内で現在開催中のミニパネル展「吉田茂の愛犬たち」(令和3年4月2日~9月30日)では、これらのアルバムをもとにケアーン・テリアたちの血統図を作成し、展示しています。

ケアーンテリアとバースデーケーキ

「(1)他家のワンちゃん」より

 

吉田家生まれの子犬を譲り受けた里親たちから送られてきた写真を集めたのが、「他家のワンちゃん」というアルバムです。写真館で撮影したとみられる写真、愛犬の仕草を絵本の一ページに見立てたようにセリフが書き込まれている写真など、それぞれの家庭で大切にされていた様子がわかります。

里親として、吉田の主治医であった古閑義之・東京慈恵医大教授、第三次から五次まで吉田内閣で外務大臣を務めた岡崎勝男、伊藤博文の孫娘である藤井清子、大原美術館理事長なども務めた紡績会社社長の大原総一郎、ペルシャ湾海底油田の採掘に成功したアラビア石油社長の山下太郎などの名が記されています。

販売場所

資料館資料19は郷土資料館および旧吉田茂邸の受付で販売しています。

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