現庁舎の耐震性について

更新日:2024年06月27日

 大磯町役場本庁舎は昭和46年に建設され、隣接する保健センターは昭和57年に建設されており、令和6年6月で現庁舎が築53年、保健センターが築42年となります。

 現庁舎は建築基準法の旧耐震基準※1により建設されており、緊急対策として平成13・14年度に「本庁舎防災対策工事」による耐震補強を実施していますが、工事後においても構造的な問題から必要な構造耐震指標(Is値)※2を上回っていない階層があります。東日本大震災の様な地震や今後発生が危惧される関東大震災クラスの地震の際には、庁舎を継続して使用することが困難であると予測され、災害応急活動や災害復旧活動に大きな支障が生じる恐れがあるため、早急な対策が必要となっています。

現庁舎の耐震性

 現庁舎は、昭和62年に行った耐震診断結果に基づき平成13・14年度に「本庁舎防災対策工事」として耐震補強工事を実施していますが、下層階が吹き抜けとなっており構造的な問題から、工事後においても構造耐震指標(Is値)が0.6を上回っていない階層があります。また、Is値0.6以上が確保されている階層も、防災拠点としての庁舎に求められるIs値0.9を下回っており、大地震を想定した防災拠点機能の強化を図る必要があります。

耐震補強前と補強後のIs値(構造耐震指標)
  X方向(南北方向) Y方向(東西方向)
  耐震診断結果 耐震補強工事後 耐震診断結果 耐震補強工事後
5階 1.76 0.847 1.72 0.832
4階 0.20 0.557 0.61 0.633
3階 0.20 0.599 0.33 0.506
2階 0.18 0.568 0.27 0.515
1階 0.15 0.589 0.24 0.527
地下 0.28 0.564 0.21 0.520

「官庁施設の総合耐震・対津波計画基準」(国土交通省大臣官房官庁営繕部)では、官庁施設の特性に応じた耐震安全性の目標を定めており、庁舎は、町民の安全や生活を守る重要な拠点であり、災害対策本部の設置など総合的な防災拠点としての十分な機能確保が求められることから、「1類(Is値0.9以上)」または「2類(Is値0.75以上)」の基準が目標とされています。

用語の解説等

旧耐震基準※1と新耐震基準 の違い

 旧耐震基準とは、1950(昭和25)年から1981(昭和56)年まで適用されていた耐震基準で、10年に一度程度発生する震度5程度の中規模地震を想定しており、震度5強よりも大きい地震への定めがないため、倒壊しない場合であっても建物が損傷を受けている可能性は大いにあるというものです。一方、1981(昭和56)年6月の改正以降のものを新耐震基準といい、震度5強程度の中規模地震では軽微な損傷、震度6強から7に達する大規模地震でも倒壊は免れるとされるもので、その後も1995(平成7)年にさらに法改正が行われていることから、耐震基準は大きな震災を経るごとに厳しいものとなっています。

構造耐震指標(Is値)※2とは

 建築物の地震に対する安全性を示す指標で、地震に対する建物の強度や靭性(変形能力、粘り強さ)、建物の形状バランス、劣化状況などから算出します。一般的に震度6強から7程度の規模の大地震発生時に安全であると考えられているレベルは0.6以上と設定されています。

本庁舎防災対策工事(平成13・14年度)

 昭和62年に耐震診断を実施し、現行の耐震基準を下回る結果であったことから庁内組織、議会での検討を重ね、移転を含む庁舎建替えを行うこととし、それまでの10年程度を使用するための緊急対策として平成13・14年度に防災対策工事(耐震補強)を実施しました。しかし、緊急対策の工事であったため、工事後も基準を満たさない階層があり、その後約20年が経過しています。

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