救急の現場から#1 ヒートショックについて

更新日:2015年08月04日

ヒートショックについて(H27年1月号)

 今月号から、救急に関する記事を掲載いたします。より身近で役立つ情報や実際に搬送した内容などをお知らせします。

 冬本番となり寒い日が続いています。このような季節で起こりやすい事故があります。それは、「ヒートショック」です。

 皆さん「ヒートショック」とう言葉を聞いたことがありますか。

  全国でヒートショックが原因で亡くなる方は一万人以上いると言われています。ヒートショックは主に入浴中に起こります。浴室やトイレは家の北側にあることが多く、冬場の入浴では、暖かい居間から寒い浴室に移動するため、熱を奪われまいとして血管が縮み血圧が上がります。そしてお湯につかると今度は血管が広がって急に血圧が下がり、血圧の変動が起こります。血圧が変動すると心臓に負担をかけて心筋梗塞や脳卒中の原因につながりかねません。

  大磯町で過去三年間に浴室で起こった急病人のうち高齢者は8割以上と非常に高い割合を示しています。このヒートショックは、未然に防ぐことが出来ます。一人暮らしの方でも家族がいる方でも誰でも予防できます。

・脱衣所やトイレを小型の暖房器で暖める。

・風呂場の床にスノコやマットを敷いておく。

・シャワーのお湯で浴室を暖めておく。 

・すでに浴槽にお湯がたまっている場合は、入浴前にふたを開けておく。

・居間と脱衣所・浴室の温度差をなくすことが重要です。

少し面倒でも命には換えられません。心がけたい冬の習慣です。

 また、お年寄りや高血圧、糖尿病などの病気をもっている方の家族は、入浴中に声をかけて常に気にすることも大切です。「おじいちゃん、いつもよりお風呂が長いな」と思ったら必ず声をかけましょう。                                                                         

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