12月の石仏クラブを実施しました
12月9日の土曜日、町内の石造物の再調査を行う石仏クラブを実施しました。
今回は県立大磯城山公園の旧吉田茂邸地区を中心に調査を行いました。全体的に報告書との違いが多い地域だったように思います。私有地から県立公園への移行、焼失した旧吉田茂邸の再建など、環境の変化により石造物も異動したものと思われます。
報告書によれば、吉田茂邸内には、石灯籠のほか、石塔、愛犬の墓などがあります。中には、園路の整備に伴って移動されたのか、石塔の数が増えている場所もありました。
今回、新しく記録を作成することができたのは、境界石です。現在の旧吉田茂邸の一部は、明治20年前後には、橋本綱常が所有している土地でした。橋本綱常は、明治時代の医師で、全国に先駆けて大磯に海水浴場を開いた松本順と同じく、軍医総監を務めた人物です。今回記録したのは、橋本綱常の名が刻まれた境界石です。
正面右上には号数が記されており、複数本の境界石があったことがわかります。近くには、ほとんど地面に埋まった状態ですが、別の境界石を見つけました。
前回のクラブでは、新しく作られたモニュメント類を発見し記録の作成を行いましたが、今回のように以前からあったものが記録されていないことも少なくないようです。次回以降は、報告書に記載されたものの確認を続けつつ、新造されたものと未発見のものにも注意を払って調査を進めたいと思います。
更新日:2018年11月16日