平成26年度:施政方針

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町長は、平成26年3月議会初日(2月18日)に平成26年度の町政運営の基本方針及び主要施策について「施政方針」として次のとおり述べました。

はじめに

施政方針演説

 平成26年度の一般会計及び特別会計予算案を御審議いただくにあたり、町政運営の基本方針及び主要施策について、その概要を御説明し所信を申し上げ、提案理由とさせていただきます。町政を全力で進めてまいりますので、議員各位と町民の皆さんの御理解と御協力を賜りますようお願い申し上げます。

 私は町長に就任し、4年目を迎えます。この間、国政においてはTPP交渉参加問題や消費税増税、原発問題、さらに東日本の復興といった大きな課題がある中、民主党政権から自公連立政権への交代という大きな変化がありました。現在、安倍内閣においては、「アベノミクス」による経済・金融政策を展開し、長期デフレと景気低迷からの脱却を最優先課題とし、日本再生に取り組んでいます。しかしながら、今年4月の消費税8%への引き上げが、上向きつつある日本経済に対してどのような影響があるのか。また、地方財政の安定的な運営への取組みに向け必要な一般財源の総額を確保するとしていますが、民需主導の経済成長への期待によるものが大きく、地方行政への取組みにおける今後の動向は注視していかなければなりません。  

 神奈川県においても、行財政基盤の確保を目指した公共施設や補助金の見直しは緊急財政対策において一定の効果は得たものの、引き続き行財政改革の中で継続していくなど、依然として大磯町を取巻く財政環境は厳しい状況が続いています。

 大磯町におきましても、高齢化に伴う社会保障費の増大、昭和50年代頃に集中的に整備された公共施設の老朽化への対応などが必然的となり、将来的な財政負担の増が見込まれており避けて通れません。そのような中で、ごみ処理や電算システムなどで広域化を進め、効率的な財政運営に努めていますが、今後、更なる行財政改革を図ることにより、一層の健全財政を目指していかなければなりません。

 3年前、私は町長就任最初の施政方針において、町が抱える多くの課題について、町民の皆さんと共に考える「開かれた町政運営」を築いていくことを目標としました。そして、町の厳しい財政の中でも大磯町を発展させていくための一歩を踏み出していこうと、その決意を力強く皆さんに述べさせていただきました。このときの信念を、私は今も強く心に持ち続けています。

 ここでその時の信念と、これまでの取組みを振り返りますと、町長就任直後の平成23年には、未曾有の被害をもたらした東日本大震災が発生しました。大磯町に大きな被害はありませんでしたが、津波対策や計画停電、放射能対策そして被災地支援など、様々な対応を重ねていく中で、町民の皆さんの安全を守ることの使命を再確認し、安全で安心なまちづくりを進めていかなければならないことを痛感し、強い決意を持ち、町政運営に望んでまいりました。

 また、平成23年9月に大磯町自治基本条例を制定しました。その基本原則は「参画と協働によるまちづくり」であります。私は「卓話集会」を精神的基盤にし、約150回、延べ2,700名の町民の皆さんと継続して数多くの対話を重ねてまいりました。第1回目は、東日本大震災を経験し、災害に強いまちづくりとは何か、自助・共助・公助のあり方を考える、災害に強いコミュニティづくりと題した危機管理対策をテーマに取り上げました。第2回目は、平塚市・二宮町と進めているごみ処理広域化、ごみの分別方法や減量化・資源化に向けた廃棄物対策への取組みをテーマに開催しました。第3回目は、5年後10年後の健康について、今、何故健康が大事かをテーマに話し合いました。第4回目は、大磯町で子育てをしたい、笑顔で子育てできる町を目指した、子育て支援をテーマに取り上げ、そして、平成25年度には、第5回目として町が新たに進めようとしている観光事業を町民の皆さんに理解・協力いただくため、新たな観光の核づくり認定事業をテーマに話し合いを重ねてきました。それぞれのテーマごとに、貴重な御意見や御提言、厳しい御指摘もいただきましたが、皆さんのこの町に対する熱い思いを知り、共に語り、町の現状を共有いただけたと感じ、一層の励みとなりました。しかしながら、今、町で行っている政策などについて、町民の皆さんに充分お知らせできていないことも分かりました。この卓話集会は、今後も継続していく所存です。

 私は町民の皆さんに「町ができることはやります。でも、町民の皆さんの協力を得て、できない事は話し合い、知恵を出し合い、工夫して解決したい。」と訴えてきました。町民の皆さんからいただいた御意見や御提案は、町の施策となり、様々な事業において今、まさに広がりを見せ始めています。一歩一歩、皆さんとの協働のまちづくりが創られてきたと実感しています。そして、皆さんの協力を得て、一つ一つできることが町民の皆さんにもお分かりいただけるようになりました。

 特に、少子高齢化や人口減少が本格的に問題視されている中、今、この大磯町で最も急がなければならないのは、町民の皆さんが安心して暮らせるまちづくりです。私は、その対策の一つの事業として「おあしす24健康おおいぞ事業」をスタートしました。町の保健師と栄養士で始めた小さな一つの事業が、今では、大磯町が誇る独自の事業として定着し、その輪は、民間企業や神奈川県、大学との連携により、注目され、広がりつつあります。町民の皆さんの健康に対する意識もこの事業により変化してきたように感じています。

 そして、昨年2月に神奈川県の認定を受けた「新たな観光の核づくり認定事業」。大きな企業・産業の無い本町がどのように自主自立の行財政運営を維持するか。これは行政だけの問題ではなく、町民の皆さんにも大いなる協力をしていただく必要があります。平成24年11月29日に第4の神奈川県の観光地として手上げをし、昨年の2月18日に新たな第4の観光地として認定を受けました。この「観光の核づくり事業」が、将来のまちづくりの基本をなすものであるということ、特に経済的な基盤としていきたいと考えています。是非、町民の皆さんにも御理解いただくよう、引き続き周知に努めてまいります。そして、この事業を推進するために立ち上がり集結いただいた多くの団体、関係機関の方々と共に、必死になって今まさに取組みを進めています。全19団体が一つの目的に力を集結した時、大磯は生まれ変わり、新たな変化、飛躍があるものと確信します。

平成26年度の力点

 このように、私が町民の皆さんの参画と協働により、共に種を蒔き、大切に育ててきた様々な施策や事業は、やっと芽生え始めてきたところです。この芽を大切に育てながら、卓話集会やおあしす事業で根を張った幹を、皆さんの力と知恵によって、より大きく枝を伸ばし、葉を繁らせてまいりましょう。私も、いままで取り組んできた施策や事業がさらに進化し、大きな実を結ぶよう、全力で町政運営を進め、町民の皆さんの安全・健康はもちろんのこと、町全体も「健康」にしていきたいと強く願っています。

 「健康」とは、通常は、身体や精神が健やかな状態のことを言いますが、この町の「健康」の形とは一体どのようなものでありましょうか。健康の大切さについては、賀詞交換会などの場で話をしてまいりました。健康とは、例えば、心の豊かさや余裕、思いやりのことであり、生活や自然を楽しむゆとり、または単純に体力のことでもあり、地域の結びつきでもあります。公共の心が、町全体に浸透することを願っています。健康には確かな形は見えませんが、誰もが望むものです。私は、この「健康」という面に力点を置き、まちづくりを進めていく所存でおります。

 健康への取り組みの一つとしては、まず、大磯町の健康づくりの代名詞である「おあしす24健康おおいぞ事業」です。この事業は、県の「かながわ保健指導モデル事業」とも連携し取り組みを進めております。生活習慣病の重症化予防、高齢者の方の身体機能低下予防など、「予防」に重点を置いた事業を充実させることにより、現状に満足することなく、さらに充実した事業とすべく新たな取組みに繋げていくとともに、次なるステップとして未病を治す、すなわち「予防医学」の大切さを今後とも普及し、町民の皆さんの健康や意識啓発を、さらに高めてまいります。

 また、高齢者の方が自宅に引きこもらずに社会貢献することに生きがいを感じ、心の張りをもっていただけるように介護予防にも力を入れるなどの福祉への取組みも実行してまいります。若い世代の方が子育てをこの大磯の地でしたいと思うまちづくりを目指し、子育て世代の方に対する健康教育や専門職による相談体制、親子の交流の場など、子育て支援も一層充実させ、大磯町に住みたい、いつまでも住み続けたいと感じていただける環境づくりを進めてまいります。

 次に「体力づくり」です。健康を維持していくためには体力づくりはかかせません。町民の皆さんの心と身体の健康や体力の維持向上のほか、ストレスの発散や生活習慣病の予防、精神の鍛錬や生きがいづくりなど、その効果は計り知れません。そのため、年々参加人数が増加し、大変好評をいただいています、スポーツや健康づくりを体験する「大磯チャレンジフェスタ」は、昨年5,500人を超えました。今年は新たに大磯の温暖な気候と広い海岸を活用したビーチスポーツイベント(仮称:ビーチフェスタ)を開催します。

 また、大学や民間団体の力もお借りして、子ども達にもスポーツに親しむ機会を提供する環境を整えること目的とした、「子どもスポーツチャレンジ事業」を実施するなど、スポーツを通した健康づくりの普及に努めていきたいと考えています。

 次に「食」です。「食」は毎日の健康の重要な要素となります。昨年、日本人の伝統的な食文化である「和食」がユネスコの無形文化遺産に登録されましたが、「和食」は、単なる料理そのものではなく、自然を尊ぶという日本人の気質に基づいた「食」に関する習わしと位置づけられています。そのバランスのとれた食材により、肥満の予防や日本人の長寿の基となるまさに「医食同源」であります。

 一方、日本の四季に合った季節行事とも深く関係しているため、家族や地域を結びつける役割もあります。町におきましても、食事こそが良薬であるという「医食同源」の考えのもと、栄養バランスのとれた食事をとることの大切さを普及して、食を通した健康づくりへの意識を高め、健康寿命の延伸に努めてまいります。また、地元の食材を活かしたオリジナルレシピの作成や郷土料理の創作、農水産物の六次産業化やNPO団体等による「地魚の生ハム」や「大磯産の果実を使ったジャム」といった新たな郷土物産の開発など、地場産品の発信に繋げ、地域や産業において大磯町の食文化が発展していくような取組みを進めてまいりたいと考えています。

 次に「子どもへの教育」です。私は、大磯町の未来を引き継ぐ子ども達が、確かな学力を身につけ、心豊かで活力に満ちた大人へと成長できるよう、町民の皆さんと知恵を出し合い、さらに、教育委員会や保護者の皆さんとの連携を図り、体力づくりや食に関する指導などをはじめ、充実した学習環境づくりへの取り組みを積極的に進めていきたいと考えています。そのため、保護者、子ども会、PTAの皆さんとの話し合いの場を作っていく予定です。

 また、大磯町自治基本条例第11条「子どもがまちづくりに参画する権利及び責任」にあるように、子ども達がお年寄りを大切にしていく心、町を美しく保つ心を養い、自分たちも地域社会の一員であることをより一層強く認識してまちづくりに参画していただきたいです。お祭や行事など、学校とも一層連携を図っていきたいと思っています。

 平成26年度は、今まで述べてまいりました「福祉」、「スポーツ」、「食文化」や「教育」に力点を置き、まちづくりを進めることにより、町民の皆さんの身体や心の『健康』に繋げていきたいと考えています。

 そして、町民の皆さんの活力をもとに、健康を源に大磯町を元気にしていきたい。そのためには、まちの活性化を図る必要があります。活性化に最も影響を及ぼす経済基盤を呼び起こす一つの手段として「観光」に力を注いでまいります。今、大磯町が取り組んでいる「新たな観光の核づくり」に力を合わせていただきたいと思っています。

 観光振興を進めていくにあたっては、昨年8月に策定した「新たな観光の核づくり基本計画」に基づき、ブランド力の再構築、おもてなしの心の醸成、日本一の保養地の創造を目標に、大磯町を訪れた方に、安らぎや楽しさを感じていただけるよう町内を快適に散策できる環境整備、4つの季節ごとの新しい魅力を発信していく努力をより一層、強力に進めなければなりません。神奈川県と共に整備を進めております旧吉田茂邸をはじめとする邸宅や邸園、大磯港、そして海水浴場などの地域資源を活用した取組みを推し進めてまいります。国内外から多くの方に大磯町を訪れていただき、町に賑わいと活気を呼び込み、地域経済の活性化を図ることこそが、大磯町全体の『健康』の経済的な基盤であると私は考えています。

平成26年度予算案

 次に、平成26年度予算案につきまして概略を説明いたします。

 一般会計の当初予算額は94億7,500万円。前年度の当初予算額90億600万円と比較すると、4億6,900万円の増額、5.2%の伸びとなっています。

 歳入面では、その根幹をなす町税について、当初予算ベースで、7年ぶりに前年度より増額、1.4%の伸びを見込んでいます。

 景気は緩やかに回復していると言われております。個人町民税の税制改正に伴う増などにより、町税全体では、前年比6,750万円の増となる見込みです。

 地方消費税交付金は、4月からの消費税率の引き上げに伴い、6,000万円の増、地方交付税についても、制度改正などにより6,500万円の増を見込んでいます。

 次に、国庫支出金につきましては、駅前自転車駐車場の整備、旧吉田茂邸再建に対する交付金の増と消費税率引き上げの影響に対する措置としての臨時福祉給付金や子育て世帯臨時特例給付金制度の経費などにより、4億4,570万円の増です。

 また、町債については、平成26年度はごみ処理広域化事業の高効率ごみ発電施設の整備終了により、2億3,640万円の減となっています。

 歳出面での、増額の主な要因は、国庫支出金の増と同様に駅前自転車駐車場の整備、旧吉田茂邸の再建、また、幹線27号線などの道路整備費の増などによるものです。

 次に、一般会計の歳入歳出の構成比について、申し上げます。

 歳入は、町税が約52%、国・県からの収入が約19%、町債が約5%、その他約24%となっています。

 歳出は、人件費が約23%、扶助費が約14%、普通建設事業費が約16%、公債費が約7%、特別会計への繰出金が約16%、その他約24%となっています。

  次に、特別会計の当初予算額総額は90億1,800万円。対前年度伸率2.8%の増です。

 一般会計から特別会計への繰出金の総額は15億3,987万円となり、一般会計予算の約16%です。

 国民健康保険事業特別会計の予算額は40億4,700万円で、前年度比1.5%の増です。歳入面では、医療費の伸びなどにより保険税率の改定を行いました。なお、一般会計からは、3億1,778万円の繰り入れを行います。歳出面では、保険給付費が増となっており、平成21年度以降、伸び続けている状況で、前年度比0.7%の増です。

 後期高齢者医療特別会計の予算額は7億6,000万円で、前年度比10.1%の増です。これは、医療費の伸びにより保険料率が引き上げられ、神奈川県後期高齢者広域連合納付金が増額となっているためです。一般会計からは、3億6,417万円の繰入れを行います。

 介護保険事業特別会計の予算額は26億800万円で、前年度比4.9%の増です。これは、高齢化に伴う介護保険サービス利用者の増により、介護給付費が増になっているためです。一般会計からは3億8,821万円の繰入れを行います。

 下水道事業特別会計の予算額は16億300万円で、前年度比0.6%の減です。これは、下水道整備費の減によるものです。一般会計からは4億6,970万円の繰入れを行います。

 以上、まとめますと一般会計と4つの特別会計を加えた予算総額は184億9,300万円となります。

 本町の予算総額の推移については、平成26年度では前年度比4%の増となっております。

平成26年度事業概要

 それでは、平成26年度の主な事業の概要について、総合計画の施策の大綱である5つのまちづくりの目標に沿って、御説明いたします。

 安全で安心なあたたかみのあるまちづくり

 まず初めに、第1章【安全で安心なあたたかみのあるまちづくり】についてです

 危機管理につきましては、町民の皆さんの生命や財産の安全性を確保するため、「大磯町危機事案対処計画」を策定するとともに、「大磯町危機管理指針」の改訂を行い、危機の発生を未然に防止し、かつ、被害を最小限に止めるための危機管理体制の充実強化を進めてまいります。また、自主防災組織や自主的な活動支援など、地域防災力の強化に向け、町民の皆さんとの協働による取組みを進めてまいります。

 さらに、本庁舎や消防本部など災害時の拠点施設への非常用自家発電設備の整備や耐震化事業の実施、防災行政無線の子局の増設、一般住宅に対する耐震診断や耐震改修に対する助成なども行ってまいります。

 消防・救急につきましては、地域防災基盤の充実を図るため、消防団車両の更新や、平塚市・二宮町との共同による消防救急無線のデジタル化整備を進めてまいります。

 子育て支援につきましては、ニーズ調査に基づき、子ども・子育て会議において「子ども子育て支援事業計画」を策定するとともに、平成27年度から施行される「子ども・子育て支援新制度」に伴い、幼稚園や保育園に入園される全てのお子さんについて、必要な保育時間の認定作業を進めてまいります。

 子育て支援総合センターにおいては、新たに臨床心理士を配置することにより、療育相談や子どもの発達に対する支援を充実させてまいります。また、子育てアドバイザーや保健師による相談、主任児童委員・民生委員児童委員による乳幼児全戸訪問など、地域ぐるみの子育てを推進するとともに、育児不安の解消や虐待防止に努めてまいります。 

 さらに、現在、保健センターにおいて未就園児を対象に実施している「子育てぱんだ」事業を、生涯学習館や地区会館などで行っている「東部つどいの広場事業」へ集約することで、子育て支援サービスの充実、強化を図ってまいります。また、引き続き民生委員児童委員協議会との協力体制による親子の交流事業を実施するなど、孤立しない子育てを目指した地域での子育て支援を充実させてまいります。

 保健・医療につきましては、「おあしす24健康おおいぞ事業」において、平成25年度に産・官・学のパワーを集結して新たにスタートさせたロコモティブシンドロームの取組みをさらに充実してまいります。ロコモティブシンドロームは新国民病とも言われ、運動能力等の低下から引き起こされる歩行や日常生活に支障をきたす状態のことで、「ねたきり」や「要介護」の主な原因となっており、いつまでも元気で健康でいていただくため、多くの皆さんに参加いただきたいと考えています。この他にも、健康づくりの意識向上調査の実施による今までの取組み成果の実証や、昨年度から県のモデル事業として実施している健康診査を活かした生活習慣病予防のプレミアムおあしす、健診結果説明会も内容を充実させてまいります。

 妊婦健康診査につきましては、妊娠から出産までの診査に係る費用の助成額を拡充します。また、地域の医師と連携し、乳幼児予防接種の補助的追加接種として7価の小児用肺炎球菌ワクチンによる接種を完了した乳幼児を対象に、免疫力を高めていただくために新たに13価ワクチンを追加接種するための費用補助を、全国的に先駆け、先進的な試みとして実施します。

 また、子ども達を対象に、幼稚園、保育園、小学校において手洗いやうがい、食後の歯みがきの習慣づけなどの指導を充実させ、感染症予防についての知識を普及し、継続し、日常生活の中にとり込み実践していくことで病気になりにくい丈夫な体づくりを推進してまいります。

 食育につきましては、第2次大磯町食育推進計画に基づき、家庭における食を通じたコミュニケーションの活性化を一層図るとともに、共に食べるという「共食」を推進することで、食の楽しさ、大切さを普及してまいります。また、日本食の文化を伝える和食に関する料理教室や「磯食だより」の発行により大磯の食に関する情報発信をするとともに、児童・生徒から募集した「Oisoレシピ」の紹介など、地場産品のPRに繋げる取組みも行ってまいります。

 食の安全・安心を確保するため、新たに平塚市と連携し、町民の皆さんが持ち込む食品の放射性物質の検査ができる体制づくりに着手してまいります。

 健康スポーツにつきましては、大磯の広々とした海岸を活用し、ビーチスポーツイベント(仮称:ビーチフェスタ)を民間主導により開催します。また、子どもを対象とした水泳やテニス教室に加え、新たにキッズ体操教室を開始するとともに、大学や民間団体の力をお借りして、様々なスポーツに取り組む「子どもスポーツチャレンジ事業」をスタートします。

 障がい者福祉・高齢者福祉につきましては、高齢者や障がい者が、住み慣れた地域で社会に参加し、健康で心豊かに暮らすことができるよう、障がい者福祉計画(障がい者計画・障がい福祉計画)、高齢者福祉計画(介護保険事業計画)を改訂してまいります。また、新たな介護予防事業として、「大磯はつらつサポーター事業」を開始し、健康づくりや生きがいづくり、介護予防を推進してまいります。

 消費税率の引き上げに伴う国の施策である「臨時福祉給付金給付事業」、「子育て世帯臨時特例給付金給付事業」につきましては、所得の低い方等への負担軽減を図るため、1人1万円を臨時的に給付するものであり、福祉課を中心に関係部署と連携を図り、給付に向け円滑な事務処理を行ってまいります。

 町民の力や知恵が集まるまちづくり

 次に、第2章【町民の力や知恵が集まるまちづくり】についてです。

 自治基本条例に基づく「参画と協働によるまちづくり」をより一層進めていくため、広報やホームページ、出前講座などを活用した情報提供を今まで以上に実施してまいります。また、自発的、自立的な活動への支援、積極的にまちづくりや行政運営に参画できる機会の拡充に引き続き努めてまいります。さらに、町民の皆さんとひざを交えた有意義な話し合いを行うための「卓話集会」を継続してまいりますが、「卓話集会」のあり方については、町民の皆さんの意見を取り入れるなど、さらなる広がりを図ってまいります。

 姉妹都市交流につきましては、外国をもっとよく知ることができる、その大切さがあります。昨年、国際姉妹都市であるデイトン市との姉妹都市提携45周年を迎えたことを記念して、13年ぶりにデイトン市から高校生のホームステイを町の皆さんに受け入れていただき、小中学生をはじめ様々な年代の町民の皆さんに国際理解を深めていただきたいと思います。

 社会保障・税番号制度(マイナンバー法)への対応としましては、制度の導入に向けた庁内組織体制を整え、準備を進めてまいります。

 行財政運営につきましては、新たな行財政運営を実行していく必要がありますのでふるさと納税制度、いわゆる「ふるさと応援寄附金」のクレジットカード払いの導入や、町外からの応援者に対する特典贈呈により、大磯町の応援者を増やしていきたいと考えています。

 また、平成28年度から5年間を期間とする「第四次総合計画後期基本計画」の策定に向け、アンケート調査やワークショップなどに取り組んでまいります。

 公共施設の管理につきましては、多くの施設で老朽化に伴う大規模改修や改築が必要な時期を迎えています。今後、町民の皆さんや専門家の方などに参画いただき公共施設のあり方や管理運営などにかかる計画作成を進めてまいります。

人と自然が共生する循環のまちづくり

  次に、第3章【人と自然が共生する循環のまちづくり】についてです。

 自然環境につきましては、海岸景観を形成している松林の維持・保全のため、引き続き松くい虫の防除対策を行うほか、風致地区や特別緑地保全地区を指定してまいります。また、本年1月に施行した「大磯町緑化の推進及び緑の保全に関する条例」により、保存樹木、保存樹林の指定及び助成を行い、緑の保全を図ってまいります。

 旧生沢プール跡地の公園整備につきましては、整備期間最終の3年目となりますので、地域住民の皆さんとの協働作業により、完成に向け整備を進めてまいります。

 大磯運動公園につきましては、引き続き、指定管理者による民間の力やアイディアを活用し、管理、運営を行ってまいります。また、施設の持続的な維持を図るため、新たに「公園施設長寿命化計画」を策定してまいります。

 環境保全の取組みにつきましては、再生可能エネルギーのさらなる普及促進を図るため、住宅用太陽光発電設備のほか、エネファームや蓄電池などの住宅用スマートエネルギー設備に助成対象を拡大して実施してまいります。また、環境への負荷軽減のみならず、夜間の犯罪防止や安全確保に加え、光熱費や維持管理に関わる費用の削減に繋がることから、町内の全防犯灯約3,700灯をLED化してまいります。

 公共下水道の整備促進につきましては、平成30年度末までに市街化区域内全域の整備を完了することを目標に、引き続き、未整備地域の整備を進めていくとともに、公共下水道への接続の促進を図ってまいります。

 廃棄物処理につきましては、平塚市、二宮町との共同により廃棄物処理施設の運営や整備を引き続き進めてまいります。また、本町が受け持つリサイクルセンターにつきましては、建設予定地であるごみ焼却処理施設の解体に向けた準備を進めるとともに、建設に向けた各種調査を実施してまいります。

 ごみの減量化・資源化につきましては、ごみ処理経費の削減、環境負荷の低減という観点から、電動生ごみ処理機補助制度の拡充や、様々なごみの減量化策に取り組むことで、今まで以上にごみの減量化・資源化に力を注いでまいります。

心豊かな人を育てるまちづくり

 次に、第4章【心豊かな人を育てるまちづくり】についてです。

 幼稚園・保育園につきましては、保護者のニーズに応え、預かり保育を週2回に増加します。施設面では、大磯・国府幼稚園のトイレ改修を行うため、設計委託を実施します。また、国府保育園の園庭を改修し、外遊びを推進することで健康増進にも努めてまいります。

 児童・生徒への教育につきましては、児童、生徒用コンピュータについて、タブレット型パソコンの導入を含めた更新を実施し、電子黒板やデジタルテレビ等の情報教育機器を活用した教育の充実を図ります。また、読書活動の推進に向け、学校図書館の整備や学校図書館司書の配置を充実してまいります。

 さらに、児童・生徒の体力向上を図るため、「大磯町学校教育における子どもの体力向上に向けた取組指針」に基づき、健康・体力づくりを推進します。併せて各学校における計画を基に、栄養教諭を効果的に活用し、食に関する指導を積極的に実施するなど、食育にも力を入れてまいります。

 また、中学生を対象とした被災地訪問体験学習の実施につきましては、事前学習や実際に被災地を訪問することで、災害や復興の現実を肌で感じることにより、災害時における自らの役割を考えていただきたいと思っています。

 小学校給食における食材の放射能検査につきましては、子ども達に提供した給食による放射性物質の摂取量を調査するため、東海大学の協力のもと、事後検査として実施してまいります。

 中学校給食につきましては、教育委員会での検討内容を受けて、その実現に向けて学校や関係機関と調整を進めてまいります。

 学校の施設面につきましては、国府中学校体育館等改修について、耐震診断調査委託を実施し、必要に応じ、耐震補強等の対策を講じてまいります。

 図書館につきましては、利用しやすい環境整備を図るため、設備改修工事を実施していくとともに、学校図書館との連携による、図書館ネットワークづくりも進めてまいります。

 郷土資料館につきましては、開館から25年が経過し、新しい大磯町の博物館として踏み出していくため、新たな展示装置、展示方法を活用することにより、今までの活動の中で収集した資料や蓄積した情報の公開など、単なる設備、資料の更新にとどまらず、将来的な資料館のあり方を踏まえたリニューアルを進めてまいります。

 旧吉田茂邸再建事業につきましては、戦前戦後の日本が歩んだ歴史や近代政治を学ぶ教育の拠点、観光や文化の交流の拠点として、平成28年度の開館を目指し、引き続き神奈川県と共に整備を進めてまいります。

個性と魅力と活力のあるまちづくり

 次に、第5章【個性と魅力と活力のあるまちづくり】についてです。

 大磯らしい風景の保全と創出のため、自然風景、町並み風景、歴史的・文化的風景の特徴を生かし、総合的かつ計画的に土地利用を進めていくため、「まちづくり基本計画」の改訂作業を引き続き進めてまいります。

 道路整備につきましては、県道相模原大磯線の右折レーン設置に伴う幹線27号線(参考:小田原厚木道路大磯インター入口)の町道部の交差点改良として、橋の拡幅工事及び道路整備工事を行ってまいります。また、二級河川不動川に架かる幹線21号線の国府橋の架け替えにつきましては、神奈川県で実施した橋の詳細設計に基づき、県と合同で用地交渉を進め、橋の早期架け替えを目指し、事業を進めてまいります。なお、国府橋上流右岸側、不動川沿いの月京8号線につきましては、川の拡幅整備が完了した箇所の道路整備を行ってまいります。次に、国府本郷西小磯1号線につきましては、現在、3割ほど用地買収が完了し、用地取得できた箇所から盛土等の工事を行っています。早期完成を目指し、用地買収に鋭意努力していますが、交渉中の地権者の方々におきましても、貴重な土地を道路用地として提供するにあたり様々な事情もありますので、一つ一つ問題を解決しながら交渉を進めています。一日も早く用地買収を終え、道路整備が行えるよう、今後も地権者の方々に協力を求めてまいります。

 次に、橋りょう工事ですが、平成24年度に策定した「橋りょう長寿命化修繕計画」に基づき、本郷橋及び中丸橋の設計業務と修繕工事を実施するとともに、平成27年度に修繕工事予定の東小磯跨線橋の設計業務を実施してまいります。

 生活交通につきましては、神奈川中央交通株式会社により運行される補助路線バスの一部路線を平成26年4月から廃止するとともに、ダイヤ改正を行い、町内の生活交通の利便性向上を図ってまいります。

 駅前自転車駐車場につきましては、早期完成を目指し自転車駐車場整備を進めてまいります。なお、西自転車駐車場の借り上げ期間が平成26年4月に満了することにより、新しい自転車駐車場が完成するまでの期間は、駅前に整備する仮駐車場を御利用いただくことになります。そのため、駅前の自転車の通行方法と通行量の増加に対する安全対策については、広報や啓発活動を強化することにより万全を期してまいります。

 農業につきましては、農業委員会と協力し、新規参入希望法人や、国の支援制度を活用した農地斡旋を一層促進してまいります。現在、新規就農者は個人、NPO、企業等を含め6団体と増加しつつあります。一歩一歩、大磯で農業をとの人が増加しています。また、農地の流動化を図るため、耕作放棄地を県に貸出し、市民農園よりも広い面積の農園を中高年などに貸付するホームファーマー制度を活用してまいります。

 商業の分野では、商工会と連携しながら、大磯市等からのステップアップとして、起業を試みるチャレンジショップを検証するなど、力を入れてまいります。

 観光につきましては、昨年8月に策定した「新たな観光の核づくり基本計画」に基づき、ブランド力の再構築、おもてなしの心の醸成、日本一の保養地創造といった目標を達成するため、関係19団体で組織する「新たな観光の核づくり推進協議会」において、継続した連携や連絡調整を行うとともに、最終決定機関として私が本部長となり、観光協会、商工会及び推進協議会の代表者等で構成する「新たな観光の核づくり推進本部」において、進捗管理と取りまとめを図ってまいります。町民の皆さんに対しましても、町の持つ「歴史」、「自然」、「景観」など様々な魅力を知っていただき、この町に対する愛情をより深め、誇りを持っていただくための講座を開催します。また、今年は観光面での新たな集客を目指し、町内各所に広がる見所スポットを周遊し、町の魅力に触れていただく「まち歩きウォークラリー」や、海水浴場開設期間中に、広い砂浜を活かした「ビーチテニスコート」の開設といった、歩くことやスポーツを通して、観光と健康を結びつけた新たな町の魅力を発信してまいります。さらに、快適な環境を整えるためにも、老朽化した高麗の公衆トイレや、六所公園、町屋公園のトイレを改修してまいります。

大磯町・国府町合併60周年記念事業について

 最後に、大磯町・国府町合併60周年記念における主な取組みを御説明申し上げます。

 本年平成26年は、大磯町と国府町の合併60周年の節目の年となります。これを記念しまして、様々な記念事業の展開を予定しております。

 主な事業につきましては、

・合併60周年を迎える12月1日に合わせた広報おおいそ12月号への特集記事の掲載

・大磯の名所や自然等のテーマを持たせた大磯オリジナル切手の作成

・これまでの大磯町の歴史やこれからの大磯町について、町民の皆さんと語るシンポジウムの開催

・ご当地ナンバープレートの発行

・町の見所スポットを回るウォークラリーの開催

・大磯・国府両中学校による、合同歴史学習の実施

・町内の公立・私立の幼稚園・保育園の年長児が一同に集う交流会の実施

・60年前に刊行された図書の展示や、60年前の映画上映

 といった、様々な企画を実施していく予定です。

 先人が築き上げてきた歴史や文化を振り返るとともに、更なる町の発展と飛躍の契機とするため、町民の皆さんと一緒に取組んでまいりたいと思います。そして、夢や希望に満ちた未来へと繋がる一年にしてまいります。

むすびに

 以上、私の町政運営に対する所信及び新年度予算の概要について御説明させていただきました。

 今年は、任期最後の年になります。町の将来を考え、健康な大磯町のあり方を、町民の皆さんとともに考え、知恵を出していただき、力を合わせて取り組んでいきます。

 特に、「福祉・教育」、「歴史・文化」は、大切にし続けていきたい。私たちが、その実現のためのツールとして、手にしたのが「観光の核づくり」です。それが新しい町づくりなのです。「観光」という土壌をみんなで耕し、水をやり、みんなで新しい「芽」を育ててまちづくりをしていきましょう。教育・文化は、その国を育てる柱です。大磯の文化を大切にし、それを次の世代の若い人たちに伝え、若い人たちにその認識をもってもらいたい。そのような人を育てる教育をしていきたい。 

 町民の皆さん、議員各位の御理解と御協力を心からお願い申し上げまして、平成26年度の施政方針とさせていただきます。

お問い合わせ先
政策総務部 政策課 政策係
〒255-8555
神奈川県中郡大磯町東小磯183
電話番号:0463-61-4100(内線:205,229,213,290)
ファックス:0463-61-1991
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