白岩神社の歩射

西小磯の氏神である白岩神社の祭りで、3月初旬におこなわれます。他の祭りにみられる賑やかさ、華やかさのイメージはなく、厳粛さの漂う祭りです。

この祭りは11名の社人を中心に執行されており、社人は1番オンべ1名、2番オンべ1名、弓持ち2名、鍵取り1名、留守居番2名、御膳番3名、太鼓持ち1名と、それぞれ役目が決まっています。

このうち御膳番は台所番とも言い、祭りの準備はこの3名の手によって勧められます。7日早朝、台所番は海水で身を清めた後、当番の家でヤブサメに使用する弓矢、的、社人たちが口を挟むフクメンをはじめ、宵宮で供されるオスイモノと呼ばれる餅や神前へ供える紅白の餅をつくります。

宵宮では社人が整然と座し、お神酒とオスイモノをいただく冷酒の式がおこなわれます。翌日は祭場 を白岩神社に移し、神前で式典をおこないます。

その後、社人たちはフクメンをくわえ、社殿を右回りに3回まわり、さらに同様に的のまわりをまわります。そして、弓持ちがそれぞれ的とアキの方に向けて矢を射つヤブサメがおこなわれます。

なお、祭日が3月になったのは明治の中頃以降で、それまでは1月7日におこなっていたと伝えています。まさに年頭にあたって1年の安全や豊作、豊漁を祈念した行事であるということができます。