平成30年度:施政方針

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 町長は、平成30年3月議会初日(2月15日)に平成30年度の町政運営の基本方針及び主要施策について「施政方針」として次のとおり述べました。

はじめに

 平成30年度の一般会計及び特別会計予算案の審議にあたり、町政運営の基本方針及び主要施策について、概要を説明します。私の所信を述べ、提案理由とします。
 平成30年度は、大磯町長として2期目の最後の年です。町長として、行政運営が健康であることと、町民の皆さんが健康であることが重要と考えてきました。その思いから、町長就任と同時に、おあしす事業を開始し、延べ2万2,500人の方に参加いただきました。町民の皆さんの健康への関心は、着実に高まっていると感じています。
 この「健康」に関する取組みをはじめ、町民の皆さんとともに、一歩一歩、歩みを進めてきた事業が、今、花開こうとしています。
 平成29年度を振り返りますと、平成21年に焼失した旧吉田茂邸を8年の歳月をかけて、町民の皆さん、国・県そして全国の皆さんのご協力で、再建・開館することができました。平成29年4月1日の開館以来、既に来館者は9万4千人を超え、賑わいを見せているこの場所は、戦後の日本に今日の繁栄をもたらした吉田茂氏の決断の場であり、大磯の歴史や文化を伝える重要な拠点です。
 旧吉田茂邸の再建は、本町が掲げる大きな目標である、「交流人口の増加と定住人口の安定化」に向けて、弾みをつける契機となりました。
 この「定住人口の安定化」は、町の将来にとって欠かせないものです。特に重要な子育て支援の取組みとしては、「子育てで選ばれる町」をめざし、「保育料の第二子以降無料化」、「病後児保育の実施」を継続するとともに、多様化する子育て世代のニーズに対応するため、町立国府幼稚園を統廃合し、私立認定こども園の整備を進めてまいりました。
 暮らしの基本にある「健康」を守るための取組みとして、町長就任以来継続して取り組んできた「おあしす事業」が、町民の皆さんの間で定着するとともに、そこから発展した産官学連携による「ロコミル」や「アンチロコモ教室」が県の「ME-BYO BRAND」として認定されました。
 また、継続して実施している卓話集会においても、「健康寿命の延伸」をテーマに据え対話をする中で、町民の皆さんの健康への関心の高さを知ることができました。この町で生き生きと暮らし、町を良くしていきたいという熱意を改めて実感しました。
 今まで進めてきた取組みを継続し、さらに充実させていきながら、様々な課題に対し「決断」し、「実現」に向けて着実に歩みを進めることができた年でした。
 さて、国内の社会情勢は、景気の回復が戦後2番目の「いざなぎ景気」を超えたと言われるものの、所得の上昇は停滞気味で、個人消費の回復も緩やかなものに留まっており、私たちが生活の中で実感を得ることができるような力強いものには至っていません。本町においても、町税の大幅な増収が見込めない一方で、少子高齢化による社会保障費の増加など、厳しい財政状況は今後も続いていくと思われます。
 また、日本は人口減少時代に突入しています。「人生100年時代」という言葉が示すように、「超長寿社会」を世界に先駆けて迎える状況において、今後、多くの自治体がこの「人口減少」と「高齢化」という問題と対峙し続けていかなければなりません。
 これからも本町が、人が集い、誰もが生き生きと安心して生活できる町であるために、前進し続けなければならないのです。
 平成30年度は、これまで前進させてきた様々な事業の「取組みの成果」というつぼみが、膨らみ開いていく「開花」の年にしてまいります。
 次に、平成30年度に力を入れて取り組む力点を述べます。

平成30年度の力点

 平成30年度は、重点項目としてこれまで取り組んでまいりました「子育て」、「教育」、「健康」、「観光」、「防災・減災」、「農業」の6つを引き続き重点項目とします。事業を継続し、結果へつなげるよう取り組んでまいります。
 私は平成30年度を「開花」の年と申し上げました。花が開いた後には種ができ、その種からはやがて新たな芽が出て育ち、再び花が開くのです。この循環を絶やしてはなりません。
 町にとって、この循環の中心にあるのは、子どもたちです。子どもたちの声が響かない町に未来はありません。子どもたちを安心して育てられる町、誰もが安心して暮らせる町にしていくために必要なのが、「子育て」、「教育」、「健康」、「防災・減災」への取組みです。
 そして、町に活気と賑わいを生み出すのが「観光」であり、「農業」です。特に「農業」は、体や心の「健康」といった分野と連携することで、相乗効果を生み出します。町に賑わいが生まれることで、大磯町に住んでみたい、住み続けたいと願う人の輪を広げていくことの活力になると信じています。
 それでは、6つの重点項目について述べます。
 1点目の「子育て」についてです。
 本町は、妊娠期から、出産、子育てという長い過程において、子育てをする世代に寄り添い、子どもの笑顔がかがやく町でありたいと考えています。
 誰もが安心して子育てができるよう、妊娠期からの切れ目ない支援を目的とし、専任の保健師を配置し、支援の充実を図ります。また、現在は出張型で実施している「東部つどいの広場」の常設化を目的とし、「(仮称)東部子育て支援センター」の整備を進めます。若い世代の希望をかなえる、多様な子育て支援サービスを提供できるよう努めます。
 平成30年4月には、県内で初となる、公私連携幼保連携型認定こども園「サンキッズ国府」が開園予定です。「認定こども園あおばと」に続き、西部地区にも新たに認定こども園を開園し、待機児童対策に取り組むとともに、多様化する子育て世代のニーズへの対応を進めてまいります。
 さらに町立幼稚園については、水曜日の教育時間を延長するとともに、預かり保育の充実や、夏休み期間の保育の拡充を図ります。さらに、公立幼稚園では県内初となる「満3歳児保育」を試行します。これら様々な取組みを行い、子育て支援をより一層充実させてまいります。
 また、幼稚園から小学校への移行が円滑に行えるよう、行事や研究会、意見交換等の機会を設け、幼稚園と小学校との連携強化を図ります。
 そのほか、平成29年度に引き続き「朝の居場所づくり事業」や、子どもの成長を支える「5歳児健診」を実施し、子育てと仕事の両立支援や小学校生活を不安なくスタートできるよう、関係機関との連携強化に努めます。
 次に、2点目の「教育」についてです。
 平成29年度は、中学校給食のあり方について向き合い続けた年でした。給食は、健康な体づくりを学ぶ重要な食育の機会です。教育を表す言葉に「知育、徳育、体育」がありますが、「食育」も、健康な心身を育むために欠かせない教育です。義務教育の9年間を通して、食への正しい理解と、自ら健康的な食を選ぶ力の育成、さらには、食と病気との関連を学ぶ場にしていくことができるよう取り組みます。
 現在、中学校給食は休止していますが、今後、子どもたちが笑顔になるような、温かくておいしい給食を提供することをめざし、早期に解決策が見出せるよう、様々な方法を多角的な視点から検討してまいります。
 また、学校教育の現場における教員の働き方改革を推進する一助として、校務支援システムを導入し、教員の事務の効率化を図り、教員が子どもたちと向き合う時間や、教員自身の質や能力を向上させる機会を確保できるよう取り組みます。
 さらに、引き続きスクールソーシャルワーカーやスクールアドバイザーの配置を行うとともに、旧横溝千鶴子邸を改修し、「大磯町教育研究所」の移転に向けた準備を進めます。児童・生徒・保護者等に対する教育相談体制の一層の充実、教員の研修環境の拡充を図ります。様々な理由で学校に通うことができない子どもたちに教育の場を提供するため適応指導教室も移転し、機能の強化に努めます。また、教育環境整備の充実を図るため、小中学校の普通教室等への空調整備の設置に向け準備を進めます。
 続いて、3点目の「健康」についてです。
 平成23年度に地区会館を巡回する「おあしす24健康おおいぞ」として始めた事業は、生活習慣病の重症化予防、健診結果の説明、母と子のあおしすなどを加えながら、8年目を迎え、実に、延べ1,330回、2万2,500人の参加がありました。町の健康づくり事業として定着しています。また、そこから発展した産官学連携事業の「ロコミル」「アンチロコモ教室」は、平成30年度は最終年となり、研究の成果をまとめていきます。これらを併せて、「おあしす事業」の8年間の成果をまとめ、事業を検証し、次のステップへと進めてまいります。
 また、町民の皆さんの健康に対する関心が高まる中、平成29年度に制定した、「大磯町歯及び口腔の健康づくり推進条例」の基本理念に基づき、歯と口腔の健康づくりを進めます。口腔環境は全身の健康の根幹のひとつです。しっかりと噛める口腔環境を保持することが、栄養状態などに良い影響を及ぼすだけでなく、認知症予防にもつながります。歯と口腔の健康の重要性を町民一人ひとりが理解し、乳幼児期からの虫歯予防、大人になってからは歯周病ケアを中心とした歯と口腔の健康づくりを、関係機関と連携して積極的に取り組んでまいります。
 さらに、生活習慣病の早期発見のため、国民健康保険被保険者を対象とした特定健康診査と、後期高齢者を対象とした健康診査の受診率の向上をめざし、健診の実施期間の拡大や、受診勧奨の推進を図ります。また、健診結果をもとに、個別に保健指導を行い、一人ひとりが健康づくりを進められるよう支援します。生活習慣病の重症化予防が必要な方に対し、医療機関との連携を強化し、保健指導をより一層充実してまいります。
 スポーツにおいては、現在行っているチャレンジフェスタに加え、新たに全国的な取組みである、住民総参加型のスポーツイベントの「チャレンジデー」に参加します。年代、性別を問わず、簡単な運動やスポーツを日常的に楽しみ、健康へとつなげていくことをめざしてまいります。
 次に、4点目の「防災・減災」についてです。
 災害時の情報伝達手段の整備として、全国瞬時警報システム(Jアラート)の新型受信機を導入し、情報内容の拡充と迅速化を図ります。受信した内容は、メール配信サービスと連携させることで、緊急情報を即時にメール配信できるよう整備します。
 また、今後、防災情報の取得手段として有用な、防災ラジオについて、平成29年度に国が実施した実証実験の結果等をもとに、町に適した手段や方法など、導入に向けて検討してまいります。
 地域防災力の中核として活動されている消防団については、平成29年度までに整備した消防車両や資機材を用いた訓練等を行い、技能向上を図り、地域における消防防災力の一層の強化を進めます。
 次に、5点目の「観光」についてです。
 平成29年4月に、旧吉田茂邸が開館して以降、多くの方が訪れ、町の各所を散策している様子を数多く目にします。町内の散策と周遊環境改善のため、観光案内板の更新に着手します。
 大磯港及びその周辺エリアについても、国土交通省の制度である「みなとオアシス」の登録に向け、整備を進めます。その拠点となる大磯港に、地域交流・地域農水産物等の販売・飲食などを担う「賑わい創出施設」と、「漁業協同組合施設」を併せた「賑わい交流施設」の整備を進めてまいります。
 大磯を観光等で訪れる交流人口が増えることは、定住人口を増やす第一歩です。「さあ、大磯で君の物語をはじめよう」というブランドメッセージとともに、大磯町の魅力を町内外に発信してまいります。
 次に、6点目の「農業」についてです。
 「農業」は「観光」とともに、町に活力をもたらす施策であると考えています。
 農地の有効活用を推進するため、農地を利活用する方に対し、遊休農地の整備に対する助成制度を創設します。また、町内外からの新規就農希望者に対し、農地の貸借への積極的な支援を継続してまいります。さらに、農地の基盤整備を図るため、西小磯用排水路の整備工事を引き続き進めます。
 イノシシなどの鳥獣害対策については、国の補助金を活用し、地域に特化した鳥獣害対策講習会の開催や、捕獲罠による駆除を継続してまいります。
 農業政策は、単独の施策を充実させるだけでなく、他の分野と連携させることで相乗効果を生み出すことができるものです。特に、健康と農業の関係に着目し、取組みを進めてまいります。農業に携わる方は平均寿命や健康寿命が長いと言われており、「100歳まで楽しめる農業」といった取組みを推進していくことで、町のテーマでもある「健康寿命の延伸」につながっていくものと考えています。自分で育てた野菜や果物を味わうことで、特別な充実感を得ることもできます。農業に携わる皆さんが、いくつになっても健康で、無理なく農業を楽しめるための講座を、専門家の指導により引き続き実施してまいります。
 「林業」の取組みについては、全国的な課題として山林の適正管理が求められる中、本町においても、町内の森林情報を管理・活用するための林地台帳の整備を行ってまいります。
 また、従来の林業や山林管理の課題を克服する手法として、「自伐型林業」という取組みがあります。
 「自伐型林業」とは、これまでの一般的な林業の形である企業や組合など、大規模で集約化された組織の雇用労働力によって行う林業とは異なり、自営・個人経営などの小規模な経営組織によって行う林業の形態です。良好な森林環境の保全や、山林の状況に応じた柔軟な展開が可能な林業として注目されています。
 山林の美しさは、私たちに癒しを与えてくれます。大磯の美しい自然が、将来の町の誇りになるような取組みとして、「自伐型林業」の手法を取り入れた管理が可能であるか、本町の山林における実現可能性を調査するなど、今後の導入に向けた取組みを進めてまいります。
 以上が平成30年度に取り組む力点です。
 さて、これら6つの力点に加えて、私がもうひとつ重要と考えているのが、町職員の働き方改革です。今までこの取組みが不足していたことを十分に認識し、反省しなければなりません。これからの町の未来のため、今、この課題にしっかりと向き合ってまいります。
 職員の健康管理を推進するため、職場に業務終了時間と消灯時間を設定し、時間外勤務を縮減するとともに、「夕食は家族とともに」をスローガンに掲げ、家族と過ごす時間を増やし、意欲をもって元気に働ける職場の環境づくりに努めています。その実現のためには、業務の見直しは必須であり、業務量の把握や縮小すべき事業はないか再度検証し、働き方改革を不断の取組みとしてまいります。事業の縮小はときに、町民サービスの低下を招く場合があります。しかし、複数の課がお互いに連携し業務にあたり、町民の皆さんの理解を得るため、対話を持ちながらしっかりと前を向き取り組んでまいります。
 職員は公共事業のソフト面の中心です。職員が自身の健康に十分に配慮し、生きがいをもって仕事に励むことが、町民生活の向上と町の活性化につながっていくと確信しています。そして、活力あるまちづくりを成し遂げていくためには、町民の皆さんからのご協力も欠かせません。町の明るい未来が花開くよう、町民の皆さんと町職員と一体となって取り組んでまいります。

平成30年度予算案

 次に、平成30年度当初予算案の概略を説明します。
 一般会計の当初予算額は92億8,900万円で、前年度予算額98億5,300万円と比べて5.7%の減となっています。
 歳入面での主な増減要因としては、町民税の増の一方、固定資産税の減などにより、町税は前年度比約3,300万円の減となる見込みです。
 国庫支出金は、リサイクルセンター整備終了に伴う国庫補助金の減などにより、約3億1,900万円の減となる見込みです。県支出金は、子ども・子育て支援新制度に係る県負担金や、観光案内板整備に係る県補助金の増などにより、約5,300万円の増となる見込みです。
 町債は、国庫支出金と同様、リサイクルセンター整備終了に伴う借入金の減などにより、約2億4,800万円の減となります。
 次に、歳出面での主な増減要因としては、認定こども園サンキッズ国府の開園などにより、扶助費が約1億2,300万円の増となっています。一方で、サンキッズ国府の整備終了などにより補助費等が約2億1,800万円の減、リサイクルセンター整備終了などにより、普通建設事業費が約6億2,200万円の減となっています。
 次に、一般会計の歳入歳出の構成比について述べます。
 歳入は、町税が約52%で48億1,400万円、国・県からの収入が約17%で15億7,600万円、町債が約5%で4億8,200万円、その他、地方交付税などが約26%で24億1,700万円です。
 歳出は、人件費が約24%で22億4,600万円、扶助費が約17%で15億3,000万円、普通建設事業費が約6%で5億7,700万円、公債費が約7%で6億4,000万円、特別会計への繰出金が約19%で18億400万円、その他、物件費などが約27%で24億9,200万円です。
 次に、特別会計の当初予算額は97億9,700万円で、前年度比5.9%の減です。
 また、一般会計から特別会計への繰出金は、総額で18億400万円で、前年度比1.1%の増となっています。
 国民健康保険事業特別会計の当初予算額は37億3,700万円で、前年度予算額46億600万円と比べて18.9%の減です。国民健康保険制度改正により、平成30年度から財政運営の責任主体が市町村から都道府県に変わります。
 歳入面では、制度改正により、国庫支出金、前期高齢者交付金は神奈川県の歳入となりますが、町の歳入である県支出金には、大部分の保険給付費分が含まれることから大幅に増加し、前年度比977.2%の増となっています。歳出面では、制度改正により、後期高齢者支援金等、前期高齢納付金等、介護納付金などが廃止となり、国民健康保険事業費納付金が新設されます。
 なお、一般会計からは、約2億6,800万円を繰り入れます。
 後期高齢者医療特別会計の当初予算額は9億7,100万円で、前年度予算額8億7,900万円と比べて10.5%の増です。
 歳入面では、保険料が前年度比11.3%の増、歳出面では、後期高齢者医療広域連合納付金が保険給付費等の増により、前年度比9.4%の増となっています。
 なお、一般会計からは、約4億5,300万円を繰り入れます。
介護保険事業特別会計の当初予算額は31億200万円で、前年度予算額31億100万円と比べて伸び率は微増となっています。
 平成30年度は、第七期大磯町介護保険事業計画の初年度であり、歳入面では、介護保険料が第1号被保険者の負担割合の変更などによる保険料の改定により、前年度比2.2%の増となっています。歳出面では、介護予防サービスの一部が地域支援事業に移行したことなどにより、保険給付費は前年度比1.4%の減、地域支援事業費は、前年度比39.2%の増となっています。
 なお、一般会計からは、約4億6,400万円を繰り入れます。
 下水道事業特別会計の当初予算額は19億8,700万円で、前年度予算額18億2,500万円と比べて8.9%の増です。
 主に、雨水管整備を含む公共下水道整備事業の増によるもので歳入面では、国庫支出金が前年度比18.8%の増、歳出面では、事業費が前年度比17.5%の増となっています。
 なお、一般会計からは、約6億1,900万円を繰り入れます。

平成30年度事業概要

 次に、平成30年度の主な事業の概要について、総合計画後期基本計画に沿って説明します。
 消防・救急・救助は、高規格救急自動車を更新し、複雑多様化する救急事案に対応できる体制の強化・充実を図ります。
 また、女性消防職員の受入れ体制を整えるため、消防庁舎の改修を行います。
 高齢者福祉については、第七期高齢者福祉計画・介護保険事業計画に基づき、高齢者が住み慣れた地域で暮らせるよう、関係機関や地域のボランティア等と連携を図りながら、生活支援体制の強化に取り組みます。さらに、医師会との連携を強化し、在宅医療と介護連携や、さらに認知症施策を推進します。また、高齢者の第二の人生での就業やボランティア活動など、社会参加につながる生きがいづくりができるよう、シルバー人材センターへの支援を行います。
 障がい者福祉については、障がい者福祉計画に基づき、「障がいのある人も障がいのない人も地域の中で支え合い、共に生きるまちづくり」をめざします。
 そのため、相談支援体制の充実を図ります。障がい児における発達期の重要性を鑑み、個々の事業に応じた相談体制の確保など、支援体制の充実に努めます。
 町民活動の支援については、参画と交流の活動環境の充実を図ります。さらには、災害の発生時に、地域会館等が避難場所等として活用できるよう、茶屋町公民館の建替工事を進めます。
 公共施設の管理運営については、平成28年度に策定した「大磯町公共施設等総合管理計画」と、平成29年度中に策定する「大磯町公共施設等第1期個別施設計画」をもとに、町民の皆さん、利用者、関係者等との協議を行いながら、施設ごとに具体的な取組みを進めます。
 行財政運営については、平成18年度から始まった第四次総合計画が、平成32年度に目標年度となるため、次期計画の策定に向け必要性の検証や、町がめざすべき将来像などについて、検討を進めます。
 公園整備については、健康への意識の高まりや、多世代の利用ニーズに応えるため、「おおいそウォーキングマップ」に記載の、西部地区の主要な公園へ健康遊具を設置するほか、運動公園にブランコを設置し、誰もが楽しめる公園整備を進めます。
 河川については、雨水による浸水対策として、河床の浚渫、除草などの適切な維持管理を引き続き行ってまいります。
 生活排水については、公共下水道整備の、市街化区域全域と調整区域の一部を含めた、全体計画区域の早期整備を図るとともに、雨水管整備についても引き続き行ってまいります。
 廃棄物処理については、1市2町ごみ処理広域化に伴い整備を進めてまいりました、リサイクルセンターの整備工事が完了し、本年4月から本格稼働します。1市2町の連携・協力のもと、引き続きごみの減量化や資源化を推進します。
 文化の継承については、旧吉田茂邸を、歴史的価値のある貴重な財産として後世に伝えるとともに、戦前戦後の日本が歩んだ歴史や近代政治を学ぶ教育の拠点として、本館である郷土資料館と連携し、事業を展開してまいります。
 また、国府祭については、国・県の補助を受けている調査を1年延長し、より詳細な調査を進め、国の無形民俗文化財の指定をめざします。
 魅力ある空間の形成については、次期まちづくり基本計画の策定に向けて準備を進めます。同時期に検討を行う総合計画とともに、アンケート調査を実施し、町の将来像の実現に向けた計画の策定を進めてまいります。
 また、大磯駅前周辺の再整備については、「大磯駅周辺安全安心・にぎわい創出計画(案)」で検討されている計画案の検証を行ってまいります。
 道路整備については、道路ストック定期点検の結果を踏まえ、計画的に維持管理を行います。国府本郷西小磯1号線、通称マリア道は、平成31年度の完成をめざし、計画道路の形態を形成したうえで仮供用を行います。
 南北の主要な道路である幹線17号線は拡幅整備を行い、安全な通行の確保に努めます。また、幹線17号線への動線となる東小磯跨線橋の長寿命化修繕工事も引き続き行います。
 なお、不動川の未改修箇所については、県との連携・協力により、引き続き事業推進に努めます。
 商工業環境の充実については、平成29年8月に、町、大磯町商工会、中南信用金庫、横浜銀行で「商工業者等支援に向けた連携と協力に関する協定」を締結しました。現在、この連携の枠組みを生かし、商工会女性部が中心となり、相模女子大学の学生の協力を得ながら、摘果みかんを活用した新たな大磯ブランド品の開発にも着手しています。引き続き4者連携の基盤を活用した中で、小規模事業者の販路開拓や経営改善に対する助成制度を創設し、ニーズに沿った支援を展開し、町全体の活性化へとつなげてまいります。

むすびに

 以上、私の町政運営に対する所信及び新年度予算の概要について述べました。
 町は、これまでも「交流人口の増加と定住人口の安定化」という目標に向かい、様々な事業を進めてまいりました。
 昨年、再建された旧吉田茂邸は、町の重要な観光拠点となっています。大磯港周辺の「賑わい交流施設」も着実に目標に向けて進み始めています。
 そして、今年は、明治元年から数えて満150年を迎える節目の年にあたります。昨年「旧伊藤博文邸」を中心とし、「旧大隈重信邸」、「旧陸奥宗光邸」、「旧池田成彬邸」の建物群や周辺の緑地を「明治記念大磯邸園(仮称)」として整備することが閣議決定されました。大磯は、これらの歴史的建造物が現存している地です。先祖から託されたこれらのものをお預かりしているという気持ちで大切にしていかなければなりません。私たちはこの託された財産を守り、明治期が現在の日本の基礎となる形を作り上げたという歴史を認識し、その意義を考え、これからの日本の在り方を学ぶ場として次世代に遺していくことが求められています。今後、国・県と連携・協力を図りながら進めてまいります。
 また、明治期に注目が集まる中、郷土資料館の「明治150年記念展」をはじめ、明治期の歴史や文化の理解を深める事業や官民連携で実施する事業など、年間を通して視点を変えながら取り組み、この機会を生かしてまいります。
 様々な取組みを通して、町内に点在する主要な拠点の魅力を磨くとともに、その拠点を結びつける「線」として、延伸が計画されている太平洋岸自転車道などの自転車ネットワークが形成されつつあります。また、自転車シェアリング事業者との連携に向けた準備も進めており、町全体の賑わいを創出していく基礎が固まってまいりました。
 町を訪れる方々が増え、町のたくさんの魅力に触れ、空気に触れ、この町に住みたい、この町で子どもを育てたいと願う方が増えていくことが、今後の町の発展につながっていくのです。
 そして、町に暮らす人々が、「子育て」、「教育」、「健康」、「防災・減災」の取組みを通して、安心して子育てができる、健康で生き生きと過ごすことのできる町にしていかなければなりません。町民の皆さんの健康のために始めた「おあしす事業」が各地に根をおろしました。8年に及ぶ継続の結果です。農業・健康・産業との連携から生まれる新たなる展開を考えてまいります。
 本町は、この人口減少時代の中、人口の減らない町になろうと前進しています。時代の追い風である、2020年のオリンピック・パラリンピックをひとつの契機と捉え、推進力に変えていかなければなりません。
 冒頭で私は、平成30年度は「開花」の年と申し上げました。花が咲いた後には、種ができ、やがてその種から新しい芽が芽吹きます。この芽は子どもたちです。私たちが耕した土壌で、すくすくと育ち、そしてまた新たな花が咲くのです。町の美しい未来を咲かせる子どもたちのために、職員一丸となり、町民の皆さんとともに邁進してまいります。
 町民の皆さん、議員各位のご理解とご協力をお願い申し上げまして、平成30年度の施政方針といたします。

お問い合わせ先
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